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気狂い
「気狂い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
気狂いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「寡婦」より 著者:秋田滋
変なことだとお考えになるでしょうね。 まったく、一風変った人たちでした。云わば
気狂いだったのですね。だが、これは愛すべき
気狂い、恋の
気狂いであったとも申せるの....
「一老人」より 著者:犬田卯
をもらったが、これ、この通り一文も手をつけねえで持っている。俺のことを金がなくて
気狂いになったなんていう奴もあるというが、俺は、そんな男じゃねえ、見損ってもらう....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
ないんだから……」 「百円札が入っていたかも知れないのにな。……それはとにかく、
気狂いかね。」 「いや、気は人並み以上に確かですよ。議論をはじめたとなると滔々と....
「薬」より 著者:井上紅梅
を叩き 「いい包だ! 小栓――お前、そんなに咳嗽いてはいかんぞ、いい包だ!」 「
気狂いだ」 と駝背の五少爺も合点して言った。 四 西関外の城....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
、却って平気なもんであった。軍曹が上官にしかられた時のうわつき方とは丸で違てた。
気狂いは違たもんやて、はたから僕は思た。僕は、まだ、戦場におる気がせなんだんや。....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
、妻はそとへも聴えるような甲高な声で、なお罵詈罵倒を絶たなかった。 「あなたは色
気狂いになったのですか?――性根が抜けたんですか?――うちを忘れたんですか? お....
「放送された遺言」より 著者:海野十三
へ飛ばせ」と命じたのである。自動車はうなるように疾走する。幌を手早く下ろすと彼は
気狂いのように車内を見まわしながら十分間に構想をまとめあげその可能性《ポシビリテ....
「青い風呂敷包」より 著者:大倉燁子
たので、吉川は彼女を突き退け、階段を飛ぶように馳け降りて、表へ逃げ出した。初子は
気狂いのようになって口惜しがり、 「美佐ちゃん、早く――、ゴリラを掴まえておくれ....
「あの顔」より 著者:大倉燁子
非常に可愛がられ気儘に育ちましたが、ひどい疳癪持ちで、自分の思うことが通らないと
気狂いのように暴れ狂うという癖がありましたの」 「我儘なんですね」 「弘さんが怒....
「恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
。その報らせをもたらしてくれたのも薫さんで、私は夢中ですがりつき、嬉しさのあまり
気狂いのようになって、薫さんの手を握ったり、抱きついたり、唇を彼の手に押しつけた....
「蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
すのでしょうか。お心では憤りに燃えていらっしゃるにもかかわらず、この我武者らな、
気狂いのように熱愛する弟様の暴力に一種の魅力をさえ感じたと仰しゃいました。そして....
「深夜の客」より 著者:大倉燁子
にそっくりだそうです。私も怒ったが最後、随分乱暴をしますよ。今日なんて、私は半日
気狂いのようになりました。何故って、養父は自分の置き忘れを棚に上げて、ネクタイピ....
「心霊の抱く金塊」より 著者:大倉燁子
たのだと思うから、いきなり手をかけようとする、と、忽ち見えざる人霊の怒りに触れ、
気狂いにされたり、命をとられたりする。私は洞窟の闇に霊と対坐して、彼等の希望を訊....
「美人鷹匠」より 著者:大倉燁子
、若様がお母様と御一緒に見に来て下すった時、何という事なくむらむらと腹が立って、
気狂いのように鷹をけしかけたのを父に叱られました。私は若様が憎いというより、奥様....
「魔性の女」より 著者:大倉燁子
はますます鋭どくなりやがった。このまま進んだら僕は苦しくって一緒にはいられない。
気狂いになってしまうぜ」 「あなたを
気狂いにさせるほどの情熱、私は羨しいわ。あな....