» 気立て

「気立て〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

気立ての前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
子供の病気」より 著者:芥川竜之介
た。しかし幸い脳にだけは異状も来ずにいるらしかった。伯母はまだこのほかに看護婦は気立ての善さそうなこと、今夜は病院へ妻の母が泊《とま》りに来てくれることなどを話....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
を入れる、武張った人ではございましたが、八十|人力などというのは嘘でございます。気立ても存外優さしかった人で……。 見合の時の良人の服装でございますか――服装....
夜行巡査」より 著者:泉鏡花
おそらくおまえほどおれが気に入ったものはあるまい。第一|容色《きりょう》はよし、気立てはよし、優しくはある、することなすこと、おまえのことといったら飯のくいよう....
幽霊妻」より 著者:大阪圭吉
いましたから、この方がまた、全く新聞に書いてあった通りの御器量よしで、そのうえお気立てのやさしい、よくできたお方でした……こう申しては、なんですが、二年前にこの....
勘平の死」より 著者:岡本綺堂
げますが、実は和泉屋の仲ばたらきのお冬という女に手をつけまして……。尤もその女は気立ても悪くないものですから、いっそ世間に知れないうちに相当の仮親をこしらえて、....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は仲働きのお冬という女に手をつけまして……。尤もその女は容貌《きりょう》も好し、気立ても悪くない者ですから、いっそ世間に知られないうちに相当の仮親でもこしらえて....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は又相当の理窟があります。お嬢さまのお春というのはお人形のように可愛らしい娘で、気立ても大変おとなしいのですが、どういうわけか子供のときから妾のお早によく狎《な....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
っていました。ひとり息子ですから、家《うち》じゅうで可愛がっている。乳母のお福も気立てのいい女で、わが子のように玉太郎を可愛がっている。その玉太郎の姿を見失った....
深川女房」より 著者:小栗風葉
「およしよ、からかうのは。私のようなこんな気の利かないお多福でなしに、縹致なら気立てなら、どこへ出しても恥かしくないというのを捜して上げるから、ね、今から楽し....
」より 著者:金子ふみ子
叔母はその頃二十二、三であったろう。顔立ちの整った、ちょっとこぎれいな娘だった。気立てもやさしく、する事なす事しっかりしていて、几帳面で、てきぱきした性質であっ....
太陽系統の滅亡」より 著者:木村小舟
て応援してくれるに相違ない」 と彼は滔々として、自己の想像説を弁じ立てたが、殺気立てる聴衆は、却って大いに憤慨して、この空想家を演壇から撃退して仕舞った。 ....
落ちてゆく世界」より 著者:久坂葉子
ておりました。信二郎は一体どんな気持でいるのでしょうか。 信二郎は小さい時から気立てのやさしい素直な子でした。体が弱く一年のうち寐ている方が多いようでした。自....
物のいわれ」より 著者:楠山正雄
。 ほととぎす むかし、二人のきょうだいがありました。弟の方は大そう気立てがやさしくて、にいさん思いでしたから、山へ行ってお芋を取って来ると、きっと....
遺恨」より 著者:坂口安吾
くなって、ゲタゲタ笑い出した。 一人のパンパンも仕方なしに笑いだしたが、彼女は気立てがよかったから、急に思いきった顔をつくると、気の毒な病人の枕元へにじりよっ....
日月様」より 著者:坂口安吾
いこんだ気持もあるんです。そのほかに、とりたてゝ変ったところもないのですし、根は気立てのよい、おとなしい人なんですけど、ねえ」 茫然たる私に、主婦はなんでもな....