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「気管〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

気管の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
いでいかんネ」と蝋山教授がいった。「やはりこうして咽喉から胸部を切開して食道から気管までを取出し、端の方から充分注意して調べてゆかなけりゃ間違いが起る虞れがある....
自叙伝」より 著者:大杉栄
いでに、僕の吃りをもう少しここに書いて見よう。 母はそれを小さい時にわずらった気管支のせいにしていた。が、父方の親戚に大勢吃りのあることは前にも言った。生れつ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
された。また、深さを連ねた形状が、※形をしているのも奇様である。上のものは、最初気管の左を、六センチほどの深さに刺してから刀を浮かし、今度は横に浅い切創を入れて....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
血痕の存在が発見されず、兇器を捜した検事も空しく戻って来た。 「どうも解せんな。気管を切断されただけで雷撃的に即死するはずはないが、」法水はそう呟いて、死体の頭....
わが町」より 著者:織田作之助
ろへ弟子入りして、潜水夫の修業をはじめた。 普通潜水の修業は、喞筒押し一年、空気管持ち一年、綱持ち一年で、相|潜りとなるまでには凡そ四年掛るのだが、それを天分....
カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
岸壁まで来て、暫く何か喬介から指図を受けていたが、軈て二人の職工を呼び寄せると、気管やポンプの仕度を手伝わせ、間もなく岸壁に梯子を下げて、直ぐ眼の前の海の中へ這....
怪星ガン」より 著者:海野十三
うとさえいわれる。 うつくしい流線形をした巨体。後部には、軸に平行に十六本の噴気管がうしろへ向かって開いている。 頭部の一番先のところが半球形の透明壁になっ....
未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
ります」 そういっているとき、地下戦車の蓋は、ぱたんと閉った。車体のうしろの排気管《はいきかん》から、白い煙が、濛々《もうもう》と出てきた。 「うむ、いよいよ....
独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
なかには愕いて、手にしていた盃を取落とす者もあり、嚥み下ろしかけていた若鶏の肉を気管の方へ送りこんで目を白黒する者もあった。ただ平然として色を変えず、飲み且つ喰....
大使館の始末機関」より 著者:海野十三
金博士が、落付いた声でいった。 うむと呻った老師は、のみかけの酒を食道の代りに気管の方へ送って、はげしく咳き込んだ。 「いや、老師先生。ここの酒は、あまり感心....
流線間諜」より 著者:海野十三
ワンと反響して、まるで鬼が咆哮している洞穴に入りこんだような気がした。一体この空気管はどこへ抜けているのだろう。なにしろこう真暗では、何が何やら見当がつかない。....
獄中消息」より 著者:大杉栄
我をしたそうだが、その後の経過はいいかしら。 保子から、やれ胃腸が悪いの、やれ気管支が悪いの、やれどこが悪いのと、手紙のたびにいろいろなことを言って来るが、要....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
理にのみ込もうとしたらしい。一旦出かかった虫は度を失って、もとの食道へは帰らずに気管の方へ飛び込んで、それから肺へ潜り込んで、かれを窒息させてしまったのだ。こん....
坑鬼」より 著者:大阪圭吉
|瓦斯の検査中に被害を受けたものと見えて、直ぐ前の坑壁には切り離された発火坑の排気管が、針金で天盤の坑木に吊し止められ、踏台の上には分析用の器具が乱雑に置かれた....
母と娘」より 著者:岡本かの子
斯でやられたのです。而かも敵の毒瓦斯か、味方のものか解らないのです。其の毒瓦斯に気管から肺を侵されて恐ろしい喘息になったのです。夜昼なしの十年間の苦しみでした。....