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「気込み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

気込みの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
しませんわ。でも古藤さんも手紙の上では一枚がた男を上げていますわね」 木村の意気込みはしかしそんな事ではごまかされそうにはなかったので、葉子はめんどうくさくな....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
損害要求のためとて軍艦を品川に乗入れ、時間を限りて幕府に決答を促したるその時の意気込みは非常のものにして、彼等の言を聞けば、政府にて決答を躊躇するときは軍艦より....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
記憶に残っている。 関東軍に転任の際も、今後とも欧州古戦史の研究を必ず続ける意気込みで赴任した。特に万難を排しナポレオンの対英戦争を書き上げる決心であった。し....
眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
川はその昔は、煮え川にして、温泉の湧いた処だなぞと、ここが温泉にでもなりそうな意気込みで、新館建増しにかかったのを、この一座敷と、湯殿ばかりで、そのまま沙汰やみ....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
と梅次が蘇生った顔になる。 「三人が入乱れて、その方へ膝を向けた。 御注進の意気込みで、お三輪も、はらりとこっちへ立って、とんと坐って、せいせい言って、 (来....
転機」より 著者:伊藤野枝
、ご存じでしょう? あの人でさえ、一時は、あの問題のために一身を捧げるくらいな意気込みでいたんですけれど、今日じゃ、何のたよりにもならないのですからねえ。」 ....
妖怪学」より 著者:井上円了
、その実、やはり精神作用より起こる。例えば、犬の一例にて知らるるごとく、犬は人の気込みに応ずるものにて、気を強く持つときは、犬の方にてこれを恐れ、気を弱く持つと....
戦話」より 著者:岩野泡鳴
ら進んでそないに力んだかて阿房らしいやないか? て』冷かしてやったんけど大した意気込みで不平を云うとって、取り合わん。『こないなことなら、いッそ、割腹して見せて....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
ので、まず、その方へまわることにした。 僕は友人を連れて復讐に出かけるような意気込みになった。もっとも、酒の勢いが助けたのだ。 朝の八時近くであったから、ま....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
るほど、こんな光景を永い間眺めていたら、誰でも頭が変になるであろう。僕は初めの意気込みにも似ず、この上展望室に立っていられなくなり、大急ぎでそこを出た。そして階....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
三百五十名という帝都内に珍らしい高率で、バラックや壕舎があたりに群立し、再起の意気込みすさまじく、日本人かなと感じ入った。 菜園にはすでに芽も青々と出ているし....
今年の抱負」より 著者:大倉燁子
来る年毎に必ずそれを考えるのだが、まだ一度だって実行出来たためしがない。最初の意気込みが、二月、三月、ともなればそろそろ引込みかけ、四月頃にはすっかりしぼんでし....
鷺娘」より 著者:大倉燁子
六月から稽古にやられ、まゆみも光村医学博士夫人となるまでは舞踊家としてたつ位の意気込みであったので、仲の好い二人も舞踊の事になるとまるで敵同志のように互いに鎬を....
獄中記」より 著者:大杉栄
が、それも今までの社会学のではつまらない。自分で一個の社会学のあとを追って行く意気込みでやりたい。それには、まず社会を組織する人間の根本的性質を知るために、生物....
越年」より 著者:岡本かの子
明子がかすれた声で加奈江の腕をつかんで注意したとき、加奈江は既に獲物に迫る意気込みで、明子をそのまま引きずって、男たちの後を追いかけた。――どうにかこの一列....