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氛
「氛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
氛の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「坑夫」より 著者:夏目漱石
ない上に、過去一年間の大きな記憶が、悲劇の夢のように、朦朧《もうろう》と一団の妖
氛《ようふん》となって、虚空《こくう》遥《はるか》に際限もなく立て罩《こ》めてる....
「草枕」より 著者:夏目漱石
果《は》ては魂と云う個体を、もぎどうに保《たも》ちかねて、氤※《いんうん》たる瞑
氛《めいふん》が散るともなしに四肢五体に纏綿《てんめん》して、依々《いい》たり恋....
「明暗」より 著者:夏目漱石
通り抜けて、急に明海《あかるみ》へ出た人のように眼を覚《さ》ました。そうしてこの
氛囲気《ふんいき》の片隅《かたすみ》に身を置いた自分は、眼の前に動く生きた大きな....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
|桶狭如桶雷擘裂 |驕竜喪元敗鱗飛 |撲面腥風雨耶血 一戦始開撥乱機 万古海道戦
氛滅 唯見血痕紅紋纈 笠寺の山路ゆすりしゆふたちの あめの下にもかゝりけるか....
「堺事件」より 著者:森鴎外
、 「甚だ見苦しゅうはございまするが」と挨拶して、腹稾の七絶を書いた。 「除却妖
氛答国恩。決然豈可省人言。唯教大義伝千載。一死元来不足論」攘夷はまだこの男の本領....
「追慕」より 著者:宮本百合子
いる。田舎らしい単純と、避暑地のもつ軽快な華美とが見えない宙で溶け合って、一種の
氛囲気を作っている此処では、人間の楽しい魂が、何時も花の咲く野山や、ホテルの白い....