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水力電気
「水力電気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
水力電気の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
かったのは書籍製造会社の工場です。僕は年の若い河童の技師とこの工場の中へはいり、
水力電気を動力にした、大きい機械をながめた時、今さらのように河童の国の機械工業の....
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
は、それも出来ない相談であった。
一里半ほど東に当っている谿川《たにがわ》で、
水力電気を起すための、測量師や工夫の幾組かが東京からやって来たり、山から降りて来....
「恋を恋する人」より 著者:国木田独歩
、何気《なにげ》なく答える。 乙《ひとり》は其《それ》を横目で見て、 「まさか
水力電気論の中《うち》には説明してあるまいよ。」 「無いとも限らん。」 「あるな....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
ど柔術のようなものさ。敵の力を利用して敵を斃《たお》す事を考える……」
「または
水力電気のようなものですね。水の力に逆らわないでかえってこれを電力に変化して立派....
「第五氷河期」より 著者:海野十三
た。それまでは、辛うじて送電をつづけていた発電所も、ついに休電のほかなくなった。
水力電気は、もうとっくの昔から停まっているが、今まで送電をつづけてきた火力電気も....
「嵐」より 著者:島崎藤村
た。木曾路に残った冬も三留野あたりまでで、それから西はすでに花のさかりであった。
水力電気の工事でせき留められた木曾川の水が大きな渓の間に見えるようなところで、私....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
の水が湛え、褐色の落葉が点々として浮いて居る。
「水を堰いて如何するのかな」
「
水力電気たら云うてな、あんたはん」と茶を持て来たおばこのかみさんが云う。
余は....
「ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
ムソモーレツらしいのが口を入れた。 「日本の〔四字伏字〕工業技術は進んでるんだ。
水力電気も発達してるんだぜ」 暫く、みんな黙ってたが、木工が、 「おおお前の方....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
者であるが、すべての工業はその動力を風と水とに借るべきであると力説せられた。彼は
水力電気を予想しなかった上に、最も蒸汽の力を借ることを憎んだ。彼に取って風景は、....
「インターナショナルとともに」より 著者:宮本百合子
ェール等にかこまれて、働き、ラジオをきき、字をならっている。 鉄橋がある。遠く
水力電気発電所がみえる。穀物、家畜を積んだ貨車と、農具を満載した貨車とがすれちが....
「技術の哲学」より 著者:戸坂潤
を参照して見てもいいだろう。例えば高圧電流の送電が技術的に可能になることによって
水力電気会社の特殊な技術が初めて経済的に成り立つことが出来る。何も純技術が量的で....
「吹雪のユンクフラウ」より 著者:野上豊一郎
ランを要し、牽引方式は触輪式で、動力はラウターブルンネンとブルクラウエネン付近で
水力電気を起し、其処から七千ヴォルトの電圧を変圧所に送り、それを六百ヴォルトに下....
「魔味洗心」より 著者:佐藤垢石
、びっくりした。昔の趣を失っていた。 大正十五年、利根郡川田村岩本地先に、関東
水力電気会社の大堰堤が竣成する前までの、利根川の鮎は、姿といい、香気といい、味と....
「鱒の卵」より 著者:佐藤垢石
、下総国の銚子河口の海から遡ってきた。 大正十五年春に、上越線岩本駅地先へ関東
水力電気の堰堤ができあがると、もうそれからは全く日本鱒の姿が、岩本から上流へは姿....
「監獄部屋」より 著者:羽志主水
にして、今は大正の聖代に、茲《ここ》北海道は北見《きたみ》の一角×××川の上流に
水力電気の土木工事場とは表向《おもてむき》、監獄部屋の通称《とおりな》が数倍判り....