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「水呑み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水呑みの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
あった。 おこよは四十を越えた盲目の母とふたりで貧しく暮らしている娘であった。水呑み百姓の父はとうに世を去って、今年十四になる妹娘のお竹は、四里ばかり距《はな....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
たりがあるなら、重助をよんで訊いてみよう。」 庄屋はすぐに重助を呼んだ。彼は、水呑み百姓で、一家内四人の暮らしさえも細ぼそであるところへ、この間から自分の従弟....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
、由緒深い血筋の者ででもあると申すか」 「いいえ、只の百姓でござります。家代々の水呑み百姓でござりまするが、三河者は権現様の昔から、意地と我慢と気の高いのが自慢....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
辛苦と 共に積ッた七十有余の歳になっても 肉さえ食《くら》わず 麁食《そしい》に水呑み 昔を忘れず 肱《ひじ》を枕に山野に起き臥《ふ》し それに従う臣下も同様 ....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
られたように、みるものが全部灰色がかってみえた。ひっきりなしに、喉の渇きを感じ、水呑みの先に口をくわえたまま、冷い水をお腹まで通すことを続けた。 それは夕方か....
アド・バルーン」より 著者:織田作之助
里もあるという大きな池の傍の百姓だったそうです。里子を預かるくらいゆえ、もとより水呑みの、牛一頭持てぬ細々した納屋暮しで、主人が畑へ出かけた留守中、お内儀さんが....
不在地主」より 著者:小林多喜二
地主様に「手向い」しなければならなくなる。 それに、こうなって来ると、困るのは水呑み百姓ばかりでなしに、なまじッか十町、二十町歩位の田畑を持っている「地主」で....