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水屋
「水屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
水屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幻談」より 著者:幸田露伴
ら、泡盛《あわもり》だとか、柳蔭《やなぎかげ》などというものが喜ばれたもので、置
水屋《おきみずや》ほど大きいものではありませんが上下箱《じょうげばこ》というのに....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
って、ね、ほら、お座ぶとんは絹布でしょう。火おけは南部|桐《ぎり》のお丸胴でね。
水屋があって、風炉《ふろ》には松風の音がたぎっているし、これはまたどうでがす。気....
「世相」より 著者:織田作之助
砂糖代りのズルチンを入れた紅茶を持って来たのである。 「夜中におなかがすいたら、
水屋の中に餅がはいってますから……」勝手に焼いて食べろ、あたしは寝ますからと降り....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
刻みにことこと歩いているのは幼目にもハイカラに見えたものである。 一六
水屋 そのころはまた本所も井戸の水を使っていた。が、特に飲用水だけは
水屋の水を....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
しかはいれないしくみの茶室本部と、茶器を持ち込む前に洗ってそろえておく控えの間(
水屋)と、客が茶室へはいれと呼ばれるまで待っている玄関(待合)と、待合と茶室を連....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
なで励げみ合ってやりましょう! お君は片方の頬だけを赤くした顔をあげた。 氷
水屋を出て少し行くと、鉄道の踏切だった。行手を柵が静かに下りてきた。なまぬるく風....
「谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
ルプスの御幣のような山々を、その背後に封鎖して、見せようともしない。 島々の清
水屋では、それしゃのあがりらしい女房が、昨日からお待ち申していたの、案内者を用意....
「春の上河内へ」より 著者:板倉勝宣
をつかってすっかり休んだ。もうスキーは用いられない。午後三時に岩魚留を出発して清
水屋に着いた。 (大正九年四月)....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
、陰気な大年増が襖際へ来て、瓶掛に炭を継いで、茶道具を揃えて銀瓶を掛けた。そこが
水屋のように出来ていて、それから大廊下へ出入口に立てたのが件の金屏風。すなわち玄....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
糖煮。台十能に火を持って来たのを、ここの火鉢と、もう一つ。……段の上り口の傍に、
水屋のような三畳があって、瓶掛、茶道具の類が置いてある。そこの火鉢とへ、取分けた....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
を待っている雪子の顔が……。著物、帯、下駄……。 道子は湯呑みを出そうとして、
水屋の戸をあけようとした。 その時、いきなりはいって来た男が、 「おっと……、....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
から薄暗い土間に消えて行つた。 源治たちより一足先に田圃から上つて来た初世は、
水屋で昼飯の仕度にかかつていたが、折からの重い靴音を聞いて、戸口の方を振り返つた....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
からか乾米の袋を取出して来て、ちょうど沸き上った釜の湯の中に開けました。それから
水屋の窓先に実っている柚子を※ぎ取り、これを二つに割り、柚子の酢を混ぜた味噌を片....
「俗臭」より 著者:織田作之助
郎の妻は、千恵造の結婚のために、随分金を使った。タンス、本箱、机、椅子、座蒲団、
水屋、雨傘、洗面器の類まで買い与えたので、へそ繰りを全部投げ出した上に、借金が出....
「雷門以北」より 著者:久保田万太郎
さすぎると思って友人伊藤貫一君にこれを質した。伊藤君は、仲見世入ってすぐの角の清
水屋書店の主人である。「そんなことはありません、その時分でもその五倍や六倍はしま....