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水府
「水府〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
水府の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
ありましたが、お敏にとっては産土神《うぶすながみ》の天満宮の神主などは、必ず何か
水府のものに相違ないと云っていました。そのせいかお島婆さんは、毎晩二時の時計が鳴....
「陣中日誌(遺稿)」より 著者:山中貞雄
KOが勝った事を一週間ばかり前に同盟通信のカメラマンに聞きました。 なるせに、
水府たばこときせると番茶を送る様に仰言って下さい。お頼みします。 皆様によろし....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
い、一つ説いて見ようとその侍が言って、番士を一室に呼び入れた。聞くところによると
水府は今非常な混乱に陥っている、これは国家危急の秋で武士の坐視すべきでない、よっ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
王社と並びあり、竜王社は世俗乙姫の霊を祭るという、傍なる竜光山雲住寺縁起に、秀郷
水府に至りて竜女と夫婦の約あり、後ここに祭ると)、されば秀郷の子孫、勢多橋を過ぐ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
うに静かに静かに泳いでいる。クロールや、抜手にくらべるとはなやかではないが、この
水府流の両輪伸こそは遠泳にはもってこいの泳法だ。 杉田二等水兵は、飛行島目ざし....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の好奇心を以てながめていると、右の男の泳ぎっぷりが痛快で、たしかにこのごろはやる
水府流を行っているようだ。深いところはあんなにして抜手を切り、中辺のところは乳あ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
も当節の通家であるから、リュウとした洋服にハットをかぶり、ステッキを手に、いつも
水府の巻タバコをくわえている。 鹿蔵の注進によって勢揃いした三人は矢来町の加納....
「鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
心してじっと見入った。 ところが老人の泳ぎ方であるが、洵に奇態なものであった。
水府流にしても小堀流にしても、一伝流にしても大和流にしても、立泳ぎといえば大方は....
「正雪の遺書」より 著者:国枝史郎
讃の的となった。 「さすがは智慧伊豆。至極の働き」 容易のことでは人を褒めない
水府お館さえこういって信綱の遣り口を認めたのであった。 しかるにここに不思議な....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
れどころではない、光圀様以来勤王の家として、柳営の方々にさえ恐れられていられる、
水府お館へさえ招かれて、時々私たちは行くではないかえ。……敵は私たちに多いかもし....
「岩魚」より 著者:佐藤垢石
たけれど、皆目その消息を知ることができなかった。その後も屡々水戸へ人を派したが、
水府は東湖塾を中心として混乱していて、一人の青年の行衛などまるで尋ねあてる由もな....
「泉鏡花先生のこと」より 著者:小村雪岱
ならなかったように聞いております。 煙草は子供のころからの大好物だそうで、常に
水府を煙管で喫っておられました。映画なども昔はよく行かれたそうですが、煙草が喫え....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
藤八兵衛が本所の油堀に油|会所を建て、水藩の名義で金穀その他の運上を扱い、業務上
水府の家職を初め諸藩のお留守居、勘定役等と交渉する必要があったので、伊藤は専ら椿....