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水族館
「水族館〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
水族館の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黄村先生言行録」より 著者:太宰治
ね。」 また立ち上って、すたすた歩く。先生には、少しも落ちつきがない。中の島の
水族館にはいる。 「先生、見事な緋鯉《ひごい》でしょう?」 「見事だね。」すぐ次....
「冬の日」より 著者:梶井基次郎
樹、疎《まば》らな街燈の透視図。――その遠くの交叉路《こうさろ》には時どき過ぎる
水族館のような電車。風景はにわかに統制を失った。そのなかで彼は激しい滅形を感じた....
「三十年後の東京」より 著者:海野十三
地中のことだから頭上には天井がある。壁もある。その広い壁のところどころに、大きな
水族館の水槽ののぞき窓みたいに、横に長い硝子板のはまった窓があるのだった。 そ....
「創生記」より 著者:太宰治
――愛ハ惜シミナク奪ウ。 太宰イツマデモ病人ノ感覚ダケニ興ジテ、高邁ノ精神ワスレテハイナイカ、コンナ
水族館ノめだかミタイナ、片仮名、読ミニククテカナワヌ、ナドト佐藤ジイサン、言葉ハ....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
地中のことだから頭上には天井がある。壁もある。その広い壁のところどころに、大きな
水族館の水槽《すいそう》ののぞき窓みたいに、横に長い硝子板《ガラスばん》のはまっ....
「海底都市」より 著者:海野十三
物がなんか見えるはずですから……」 僕をおどろかすものとは何のことだろう。僕は
水族館の魚のぞきの硝子《ガラス》窓のようなものの方へ顔を近づけた。 大海底....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
に伴われて、はじめて展望室に足を踏み入れたのであった。 宇宙展望室。それは暗い
水族館の中を想像してもらえば幾分感じが分るであろう。 通路は環状になっていて、....
「寺内の奇人団」より 著者:淡島寒月
水族館の近所にある植込を見ると茶の木が一、二本眼につくでしょう。あれは昔の名残で....
「諸国の玩具」より 著者:淡島寒月
通り越したというのでヘベライと自ら号し、人はヘベさん/\といってました。それから
水族館の辺に下岡蓮杖さん、その先に鏑木雪庵、広瀬さんに椿岳なんかがいました。古い....
「荒磯の興味」より 著者:佐藤惣之助
のようにどこかへ突進してゆく。こうして荒磯の魚の生態を上から覗いていると、天然の
水族館のようで興味はあるが、いざ釣となると、魚はその本性に還って、より競争的に餌....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
る以外に植物の名も用も知らないのである。植物園の中には図書館があるし、昆虫館も、
水族館もある。図書館には遠方から本を読みにきた人のための寝室があったそうだ。拙者....
「晩春」より 著者:岡本かの子
来るのを待ち構えた。 「鈴ちゃん、また堀を覗いている。そんなに魚が見度かったら、
水族館へでも行けば好いじゃないか。順ちゃんがね、また喘息を起したからお医者へ連れ....
「アメリカの牛豚」より 著者:北大路魯山人
はさみがある。はさみの大きさ、全身の三分の二くらい)の料理を売り物にしています。
水族館のように、ガラスのケースの中に塩水を満たし、それがロブスターの生簀というわ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
書館内に一八三二年以来の各種の新聞を保存せるには驚けり。つぎに博覧会陳列場跡なる
水族館に至る。その闊大なるは、他にいまだ見ざるところなり。 十日、雨。秋雨蕭々....
「水魔」より 著者:田中貢太郎
また見ようによっては水の渦巻のような物を画いたものであった。 茶店の前を過ぎて
水族館の裏手の藤棚の処まで往くと、傍を通っている人もないので、山西は距離を縮めて....