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「水晶宮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水晶宮の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大阪万華鏡」より 著者:吉行エイスケ
アメリカ人を連れて、中之島の方面から並木道をつたってあらわれた。 福井貂田が、水晶宮にいたひらめのような女と出現して、しこたまゴム製品を買ってどこかへ消えたこ....
深夜の市長」より 著者:海野十三
、別の濠割まで下らなくて亀井戸へ出られる。この広い道路も、いまは人影一つ見えない水晶宮殿の廊下のようであった。僕はそっちへ曲りこんで、ブラブラと約百メートルも行....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
る。 忘れもしない、限界のその突当りが、昨夜まで、我あればこそ、電燭のさながら水晶宮のごとく輝いた劇場であった。 ああ、一翳の雲もないのに、緑紫|紅の旗の影....
映画」より 著者:宮本百合子
。 その晩は銀映座で、本の包を膝の上に置きながら、私は、目を瞠って、ロンドンの水晶宮焔上の光景を観た。 数年前の夏の夜、その水晶宮に花火祭があって、私は小さ....
話の種」より 著者:寺田寅彦
、聖ポールの寺院を一まわりして今度は風に逆らって進んだが、あまり風が強かったから水晶宮の辺で地上に下った。飛行した全距離五十マイル、地面より平均七百五十フィート....
鴉片を喫む美少年」より 著者:国枝史郎
寄愁心与明月。 随風直到夜郎西。 詩人王維も詠ったっけ。―― 花外江頭坐不帰。水晶宮殿転霏微。 桃花細逐楊花落。 黄鳥時兼白鳥飛。 が、今は楊柳の花が、僕の....
西航日録」より 著者:井上円了
るのである。) その間巡見せる所は、博物館、美術館、動物園、植物園、大小公園、水晶宮等、いちいち記するにいとまあらず。そのうち特に記すべきものは左の二、三なり....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
ー・アベーを拝観す。式日当時の実況を示し、珍宝貴什を陳列せり。 十二日、快晴。水晶宮に往復す。イギリス領植民地の陳列館ありて、入場者群れをなす。 十三日、快....
『西遊記』の夢」より 著者:中谷宇吉郎
く四大洲の外につづき、東勝神洲の水底深くにも達している。その東海の底、竜王のすむ水晶宮へも、孫悟空は閉水の法を使って自由に潜り入ることが出来た。またタクラマカン....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
にそれらが鮮新な発光体となって遊泳して、両側のショウウィンドウの中までが、まるで水晶宮のように水々しく照り反すと、花屋がある、植木屋がある。それから活動小舎があ....