水汲み[語句情報] »
水汲み
「水汲み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
水汲みの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
、咽の渇きも迚《とて》も怺《こら》える事が出来ぬので、一同は評議の上、留守師団は
水汲み隊の帰ってくるまでの間に、天幕《てんと》を張り、寝る用意を総《すべ》て整え....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、そこはよく判らないそうです。台所働きはお由とお庄というんですが、これは飯炊きや
水汲みに追い使われているだけで、奥の方のことは何も知らないようです」 「ゆうべも....
「放浪の宿」より 著者:里村欣三
三晩も寝通したと言ったし、その上支那服が野犬を料理る時に、彼は憂鬱に黙りこんで、
水汲みにぼい使われていながら不服そうな面も出来なかった。それに暇さえあると、誰れ....
「朝飯」より 著者:島崎藤村
。五月――寂しい旅情は僅かに斯ういうことで慰められたのである。 しばらくして、
水汲みから帰って来た下女に聞くと、その男は自分の家を出ると直に一膳めしの看板をか....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
度五十八分。 香港――九竜に一泊。わんちゃいの支那魔窟。縁日。革命屍体の写真。
水汲み行列。麻雀売り。砲台。島。 上海――ちょうど五三事件の記念日とかで、城内....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
傍の岩かげに隠れていました。 後から追って来た舟は、ボートをおろして、この島へ
水汲みにやって来ました。そして水夫が上陸するとき、私の独木舟に気づきました。持主....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
かりであった。日曜日も作業があり、馬糞を荷車につんで運んだり、畠仕事や防空用水の
水汲みなどをやった。勉強の時間はわずかになり、英語は全くなくなってしまった。数学....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
声調にあるのではなかろうか。 ○ 山吹の立ちよそひたる山清
水汲みに行かめど道の知らなく 〔巻二・一五八〕 高市皇子 十市皇女が薨ぜられた....
「発明小僧」より 著者:海野十三
が、令夫人を始め数人も常備しているときは、発電量は頗る豊富であるからして、これを
水汲みだけに使用して余りがある。そのときは、風呂を沸すのに利用すると、更に経済で....
「くろん坊」より 著者:岡本綺堂
に杣小屋へも来る。源兵衛の家へも来る。小屋へ来れば材木の運搬を手伝い、家に来れば
水汲みや柴刈りや掃除の手伝いをするというふうで、彼は実によく働くのであった。ここ....
「春宵因縁談」より 著者:佐藤垢石
たには意味があるのである。頼母木は書生であったから朝な夕な、葦城邸の掃き拭きから
水汲み、使い走り身の労苦を惜しまなかった。両の手の甲にひびが裂れていたことであろ....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
て、風呂をたく薪をこしらえなければならなかった。もっとも浩さんは自分の家の台所へ
水汲みのついでに、私とこの水も汲んでくれた。二度も浚ったに拘らず、村でいう「まち....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
よくわかりました。宮島の海岸での少女を連れたフランス人の婦人の話や、坂手島の女の
水汲みの話や、またことに星かげのうつる夕なぎの海べに、淋しきキリストの悲哀や、あ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
不自由はない。漸く火が出来てぐるりに壁形に積んであるヤクの糞に火が付きましてから
水汲みに出掛けるので、チベットの鍋をもって
水汲みに川へ出掛けたです。で、その鍋に....
「国境」より 著者:黒島伝治
半ば、うつらうつらしつつ寝台に横たわっていた。おやじは、いきなり、ペーチカの横の
水汲みの石油鑵を蹴とばした。 「この荷物は急ぐんだぞ。これ、こんな催促の手紙が来....