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水洗
「水洗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
水洗の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「食魔」より 著者:岡本かの子
菊萵苣と和名はついているが、原名のアンディーヴと呼ぶ方が食通の間には通りがよいようである。その蔬菜が姉娘のお千代の手で
水洗いされ笊で水を切って部屋のまん中の台俎板の上に置かれた。 素人の家にしては....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
いると、ひどい藪蚊《やぶか》にさされる。皮膚が弱いのですぐぷっとふくれる。浴衣を
水洗いして夜干しをして置く。いい月夜なり、写真のような白と黒の影で、狭い庭のそこ....
「○○獣」より 著者:海野十三
、現像室にもぐりこんだ。 それから二、三十分も経ったと思われるころ、三ちゃんは
水洗平皿に、黒く現像のできたフィルムを浮かして現れた。 「おい三ちゃん、どうだっ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
あるから、海潮がさすのであろう。その川裾のたよりなく草に隠れるにつけて、明神の手
水洗にかけた献燈の発句には、これを霞川、と書いてあるが、俗に呼んで湯川と云う。 ....
「絶縁体」より 著者:豊島与志雄
だ大して経たないうちに、困ったことになった。 近所の一区劃だけ合同して、便所を
水洗式に改造しようとの議が起った。これは当局からも奨励されたことであり、某請負人....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ニズムにも関係がない。水道が出たり電燈がついたりするのがフシギなぐらいで、便所は
水洗式ではなく、例の関西風にフタをのッけておくという式のものだ。庭なども二十坪ぐ....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
フグが危いなんて、とんでもない」 「イヤ。東京には腐ったワラジもないし、君の店は
水洗式で人糞もないから、残念ながら辞退いたそう」 平あやまりにあやまって、虎口....
「海豚と河豚」より 著者:佐藤垢石
ゼラチン分だから剥ぎとって塩で血を抜き、白子つまり睾丸と笹身とは毒が少ないから、
水洗いしたばかりでそのまま食える。河豚の肉は、かまぼこに入れると素晴らしくおいし....
「釣った魚の味」より 著者:佐藤垢石
ある。 また小さい鮒はやはり三枚に卸して皮をはぎ、肉を薄くそいで三、四回清水で
水洗いしてざるにあげ、酢味噌で食べればよろしいのであるが、野釣りで得た鮒の肉は一....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
、水が少しずつ上部の容器から下部の容器に落ちて溜ってくる、するとこの下部の容器を
水洗便所の水槽のようにし、或る水量の水が溜ったところで底が外れるようにし、更にそ....
「夜寒に火を囲んで懐しい雑炊」より 著者:北大路魯山人
ではないからである。 なめこ雑炊 なめこは缶詰でよいから、缶から出したらザッと
水洗いする。 缶六、七十銭のものを五人前に使えば適宜といえよう。やはり、これも....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
の次に聞いた。急降下爆撃だと考えてその場に伏せたが、写真が駄目になってはならぬと
水洗いして定着タンクに静かに入れた。それから伏せようとするのと、どかんと潰された....
「洗いづくりの美味さ」より 著者:北大路魯山人
は大きさで四百匁くらいが上乗。ふつう行われる黒だいの洗いよりは少々厚目につくり、
水洗いしたものを直ちに舌上に運べば、まさに夏中切っての天下第一の美肴として、誇る....
「東京で自慢の鮑」より 著者:北大路魯山人
らない。塩蒸しの製法は、酒塩で煮つめる江戸前もあるが、そんなにしなくても、貝ごと
水洗いしたあわびに、塩を充分にまぶし、一時間以上蒸せばよい。三時間、五時間、十時....
「山椒魚」より 著者:北大路魯山人
でに料理法の大略を述べれば、まずはらわたを除いたら、塩でヌメヌメを拭い去り、一度
水洗いして、次に塩を揉み込むようにして肉を清める。こうして再び
水洗いして、三、四....