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「水練〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水練の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
らわずにうなずいた。「又ある説によると、大蛇が水の底に棲んでいる筈はない。これは水練に達した盗賊が水の底にかくれていて、錦の帯を囮に往来の旅人を引き摺り込んで、....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
る川しもへ押し流されて行った娘は、七、八間のところで旅絵師の手に掴まえられると、水練の巧みらしい彼は、娘を殆ど水のなかから差し上げるようにして、もとの船へ無事に....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
中は駕籠に乗せられて、ふたりの家来にたすけられて来たのであるが、この場合、相当に水練の心得もあるはずの彼がどうして自分ひとり溺死したかと、家来も怪しむように語っ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
かれの凍った死骸を枯れた蓮の根から引き揚げたのは、それから小半|※の後であった。水練をしらないらしい彼が、この霜夜に赤裸で大池へ飛び込んだのであるから、その運命....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
眺めている。 飛び込んだ男は灘兵衛と云って、わざわざ安房から呼び寄せたところの水練名誉の海男であったが、飛び込んでしばらく時が経つのに水の面へ現われようともし....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
らしい。 もがいているのは小一郎で、今や溺れようとしているのであった。小一郎は水練には達していた。しかし全身|疲労《つか》れていた。転落する時腕を挫《くじ》い....
火星兵団」より 著者:海野十三
らねえぞ。かまうことはない。そのけだものを、水の中にひきずりこめよ。お前の得意の水練で、相手をやっちまうんだな」 と、千二をはげました。きっとそれは、人間が息....
星女郎」より 著者:泉鏡花
く、葎の中に躍込んだ。ざ、ざ、ざらざらと雲が乱れる。 山路に草を分ける心持は、水練を得たものが千尋の淵の底を探るにも似ていよう。どっと滝を浴びたように感じなが....
鐘ヶ淵」より 著者:岡本綺堂
「は。」と、大原は形をあらためて答えた。「なんの御用でござります。」 「貴公。水練は達者かな。」と、山下は念を押すように訊いた。 「いささか心得がござります。....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
二回ではない。幾度となく潜って来た奴だ。それは自然と様子で知れる。そこだ、陸上の水練の、役に立たないというところは! 胴をつけ面を冠り、しないを取っての試合など....
剣侠」より 著者:国枝史郎
拙者の切先を右に抑え、更に左足を引くと共に、又切先を右に抑えよう。アッハハハ、畳水練、道場ばかりで試合をし、真に人間を殺したことのない、貴様如き惰弱の武士の、や....
死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
の傍まで行った。 「おう、旦那様っ」 小虎此時は早や疲労し切っていた。けれども水練知らぬ者のように、突如救いの人へ抱きつくような危険はしなかった。 小虎の全....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
見えませんが、岩と岩との間には思いのほかに深い淵があると見えまする。」 少しは水練の心得もありながら、采女は底の知れないこの河へむざともぐり込むのを躊躇してい....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
資料だと茶かした事があった。 結局書斎の研究ばかりでは満足出来ないで、学者の畑水練は何の役にも立たぬからと、実際に人事の紛糾に触れて人生を味おうとし、この好奇....
二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
した。「その時が日本の驥足を伸ぶべき時、自分が一世一代の飛躍を試むべき時だ」と畑水練の気焔を良く挙げたもんだ。 果然革命は欧洲戦を導火線として突然爆発した。が....