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「水銀柱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水銀柱の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ネオン横丁殺人事件」より 著者:海野十三
、まだ秋のなかに数えられる日だったけれど、太陽の黒点のせいでもあろうか、寒暖計の水銀柱はグンと下の方へ縮んでしまい、その夜更け、戸外に或いは立ち番をし、或いは黙....
琥珀のパイプ」より 著者:甲賀三郎
発火するのです。一滴の硫酸、それを適当の時期に自動的に注ぐ工夫はないでしょうか。水銀柱を利用したのは驚くべき考案です。直径一|糎の硝子管、丁度この破片位の硝子管....
蝱の囁き」より 著者:蘭郁二郎
やかなダリヤの赤黒い葩を見ながら、体温計を習慣的に脇の下に挟んだ。ヒンヤリとした水銀柱の感触と一緒に、何ヶ月か前の入院の日を思い出した。 それは、まだ入院した....
」より 著者:海野十三
七日目のこと、四郎がジリジリと待ったほどの甲斐があって、朝来からの猛烈な温気が、水銀柱を見る見る三十四度にあげ、午後三時というのに、早くも漆を溶かしたような黒雲....
尾瀬沼の四季」より 著者:平野長蔵
せず、日光を見ざること五日以上に至ることも珍しからず、従って寒気甚しく、寒暖計は水銀柱が萎縮して下部のガラス球の中にその姿を没してしまうという有様である。針葉樹....
雪雑記」より 著者:中谷宇吉郎
ると激しい偏差があるはずである。ところが普通の寒暖計で測るとそれは出て来なくて、水銀柱はその平均値を示すだけである。そして多くの場合にはこのような偏差は大した問....