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「水雷艇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

水雷艇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
高尚な翫具を拵《こさ》えて、一儲けしようってんですがね……この小《ちいさ》いのが水雷艇《すいらいてい》です」 「へえ、妙なことを考えたんだね。戦争あて込みなんだ....
山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
ンヤリした雲みたような陸線のコチラ側に筏みたような船が五艘かかっている。どうやら水雷艇らしい恰好だ。上海○○新聞というのは最低級の邦字新聞と聞いたが、成る程、汚....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
超勇揚威は右翼を固む。西に当たってさらに煙の見ゆるは、平遠広丙鎮東鎮南及び六隻の水雷艇なり。 敵は単横陣を張り、我艦隊は単縦陣をとって、敵の中央をさして丁字形....
ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
「七時半からだよ」 「――だって……もう直ぐだよ」 河岸の水泳場のそばに一隻の水雷艇が碇泊している。真白い服をつけ真白い靴をはいた赤衛海軍士官。帽子のリボンを....
爆弾太平記」より 著者:夢野久作
ったって事実なんだから仕方がない。イザ戦争となると直ぐに肉弾をブッ付ける。海では水雷艇の突撃戦に血を湧かしたがる。油断すると爆薬を積んだ飛行機を敵艦にブッ付けよ....
難船小僧」より 著者:夢野久作
いるんです。早い話が房州|通いの白鷺丸にチョイと乗組んだと思うと、直ぐに横須賀の水雷艇と衝突させる。毛唐の重役の随伴をしてブライトスター石油社の超速|自働艇に乗....
近世快人伝」より 著者:夢野久作
。金や女の幽霊なら、お茶の子サイサイ狃れ切っとるが、今度の奴は特別|誂えの日本の水雷艇みたような奴じゃ。流石のバルチック艦隊も振放しかねて浦塩のドックに這入り損....
田丸先生の追憶」より 著者:寺田寅彦
はいった。ネーヴァル・アンニュアルなどを取り寄せていろいろな軍艦の型を覚えたり、水雷艇や魚形水雷の構造を研究したりしていたのであるが、一方ではどうにも製図という....
藤棚の陰から」より 著者:寺田寅彦
ても同じ有害な環境におかれた三尾のうちで二つは死んで一つは生き残るから妙である。水雷艇「友鶴」の覆没の悲惨事を思い出した。 あれにもやはり人間の科学知識の欠乏....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
する浮城、飛行島! 丁度そのとき、この飛行島戦隊に編入せられた巡洋艦、駆逐艦、水雷艇、潜水艦、特務艦などが合わせて四十六隻舳艫をふくんで飛行島のまわりに投錨し....
社会時評」より 著者:戸坂潤
のである。之は日本民族の優秀性というような神話的な問題ではないのだから。 処が水雷艇「友鶴」が顛覆したのは、査問会の議論によると、操縦及び艇内の水防等に原因が....
雪霊続記」より 著者:泉鏡花
ます。たちまち私の傍を近々と横ぎって、左右に雪の白泡を、ざっと蹴立てて、あたかも水雷艇の荒浪を切るがごとく猛然として進みます。 あと、ものの一町ばかりは、真白....
競漕」より 著者:久米正雄
て言った。 「どうだ。こんなもんだぞ」窪田が威張って見せた。 「おめえたちの艇は水雷艇だな。ひょろひょろしてるくせに速い」と法科の艇舳を漕いでいる、何でも瑣末な....
奇巌城」より 著者:菊池寛
「その時は大砲で沈めてしまうばかりだ。」 「大砲を用意するんですか。」 「そう、水雷艇が私の電報一本で、すぐ応援に来てくれることになっている。」 次の日になっ....
昭和遊撃隊」より 著者:平田晋策
しているのが、絵のように美しい。 潜水戦隊は鯨の大群だ。『千鳥《ちどり》』級の水雷艇は海の猟犬だ。 ああ、百五十隻の艨艟! 実にたのもしい。実に力強い! ....