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水霧
「水霧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
水霧の前後の文節・文章を表示しています。該当する3件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
がついた。窓のつい眼のさきにある山の姿が、淡墨《うすずみ》で刷《は》いたように、
水霧に裹《つつ》まれて、目近《まぢか》の雑木の小枝や、崖の草の葉などに漂うている....
「藤九郎の島」より 著者:久生十蘭
の沖合まで来たところで、にわかの時化《しけ》に遭った。海面《うなづら》いちめんに
水霧がたち、日暮れ方のような暗さになって、房総の山々のありかさえ見わけのつかぬう....
「蒼白い月」より 著者:徳田秋声
海が荒れると、見にくるのが楽しみです」 「あすこが大阪かね」私は左手の漂渺とした
水霧の果てに、虫のように簇ってみえる微かな明りを指しながら言った。 「ちがいます....