氷砂糖[語句情報] »
氷砂糖
「氷砂糖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
氷砂糖の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
うことである。
モオパスサン
モオパスサンは氷に似ている。尤も時には
氷砂糖にも似ている。
ポオ
ポオはスフィンクスを作る前に解剖学を研究....
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
で寝ました。すると新五郎は寝ずにお園の看病をいたします。薬を取りに行ったついでに
氷砂糖を買って来たり、葛湯《くずゆ》をしてくれたり、蜜柑《みかん》を買って来る、....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
》を渇かしたにも懲りず、またしても塩からいコーンビーフに些《いささ》か腹を作り、
氷砂糖などをしゃぶりつつ、出発の用意全く出来上ったが、ここに困った事には、例の剛....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
やける気色《けしき》を見せぬ。どこまでも堅く控えている。我を立てて恋をするものは
氷砂糖である。 沙翁《シェクスピア》は女を評して脆《もろ》きは汝が名なりと云っ....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
はいつでも一人でリーダーを傭わぬとわかると、缶詰を持っているかとか、水が無いから
氷砂糖のような物を持たぬといかんとか言う。私がキャラメルを持っていると出して見せ....
「獄中記」より 著者:大杉栄
。どこでどうして手に入れて来るのか知らないが、ある時なぞは、ほとんど毎日のように
氷砂糖の塊を持って来てくれた。そして毎月一度面会に来る女房をどこでどうして知って....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
くれ。毎日つかわぬ日は無い。 それからお玉はんにもらったものも記憶しているが、
氷砂糖だ。毎晩湯をわかしてのむ時に、あれを一つ入れてのむ。正宗、岡田なぞ近所から....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
が一本食いつつ、一本を与八にわかとうというのであります。 そうすると、ある者は
氷砂糖を買って来て、それを蕗《ふき》の葉に並べて与八に供養し、ある者は紙に包んだ....
「キンショキショキ」より 著者:豊島与志雄
飲んでみますと、びっくりして眼を白黒させました。おいしいの何のって、蜜《みつ》と
氷砂糖《こおりさとう》と雪とをまぜたようなたまらない味でした。 「わしがここまで....
「桜の園」より 著者:神西清
ペトルーシカは、うちから暇をとって、今じゃ町の署長のところにいる。(ポケットから
氷砂糖の小箱を取りだし、しゃぶる) ピーシチク わしの娘のダーシェンカが……よろ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
からと、後方からと、袴を、裃を、女中に取らせながら、次の間の近習に
「渡来物の、
氷砂糖があったの」
と、いった。
「はっ」
近習が、襖のところで、手をついた....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
てやる」 出て行ったと思うと、またすぐ戻って来て、 「叔父が書見の合間に舐める
氷砂糖が、この蓋物に入っている。……これを溶かして使え」 「へえ」 「なにかまだ....
「昭和遊撃隊」より 著者:平田晋策
、つかれた体を動かして、やっと救命袋にすがりついた。小さい箱がくくりつけてある。
氷砂糖の箱だ。 水に濡《ぬ》れてよくわからないが、表にペンの走書《はしりがき》....
「雪の武石峠」より 著者:別所梅之助
は出ないのだ。暇をくれというのを、暗くっておあしもあげられないよと、すかしすかし
氷砂糖などやって、県道との追分までつれてきた。七時、そこで分れて、闇の中を、ぴし....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
も見ゆべく、太平洋も見ゆべし。飲める口の水姓氏には酒を分ち、飲めぬ口の塩谷氏には
氷砂糖を分ちて、一行二分す。旭川よりの四人は残り、層雲峡よりの五人は下れり。 ....