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氷袋
「氷袋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
氷袋の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「足迹」より 著者:徳田秋声
庄が帰って来た時分には、家がひっそりしていた。お袋は頭が痛むと言って結び髪のまま
氷袋をつけて奥で寝ていたし、芳太郎もそこらで自暴酒を飲んで行いて家へ寄りつきもし....
「震災日記より」より 著者:寺田寅彦
若い男で大きな蓮の葉を頭にかぶって上から手拭でしばっているのがある。それからまた
氷袋に水を入れたのを頭にぶら下げて歩きながら、時々その水を煽っているのもある。と....
「枯菊の影」より 著者:寺田寅彦
音を立てているのだけが、何だか心強いような感じを起させる。眼瞼に蔽いかかって来る
氷袋を直しながら、障子のガラス越しに小春の空を見る。透明な光は天地に充ちてそよと....
「病中記」より 著者:寺田寅彦
慳に自分の耳に響いた。真鍋さんはしきりに例の口調で指図して湯たんぽを取りよせたり
氷袋をよこさせたりした、そして助手を一人よこしてつけてくれた。白い着物をつけた助....
「『西遊記』の夢」より 著者:中谷宇吉郎
ことであろう。 この道を辿るべく、三十頭の駱駝《らくだ》にあらゆる探険用具と大
氷袋とをつみ、すっかり準備をととのえたスタインの一行は、厳冬を目ざして、ミラーン....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
をしたことを私はよく覚えている。またこんな事もあった。私が軽い頭痛か何かで、頭に
氷袋をのせて座っていると、そのそばで家のものが二人「今度は岩谷の天狗も青くなった....