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「氷見〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

氷見の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
田舎教師」より 著者:田山花袋
たビラがいっぱいに下げてあって、貞さんへという大きな字がそこにもここにも見えた。氷見世には客が七八人もいて、この家のかみさんが襷をかけて、汗をだらだら流して、せ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
信斎の甥《おい》に当りますかね」 「ははあ」 「そもそも斎藤弥九郎先生が、越中国氷見郡仏生寺村というのに生れたのですから、その村名を取っていただく弥助殿、ことに....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「そもそも我々は、これからどこへ向って行こうというのだな」 「君の郷里、越中国|氷見郡《ひみごおり》へ出ようということになっている」 「駄目だ、駄目だ、仏頂寺が....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
、 「御亭主、少し聞きたい事があるんだが。」 「へい、お客様、何でござりますな。氷見鯖の塩味、放生津鱈の善悪、糸魚川の流れ塩梅、五智の如来へ海豚が参詣を致します....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
日、二上山の賦一首を作った、その反歌である。この二上山は越中|射水郡(今は射水・氷見両郡)今の伏木町の西北に聳ゆる山である。もう一つの反歌は、「渋渓の埼の荒磯に....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
、ようやく氷があがり、先頭のほうから順に氷室のほうへ動きだす。 氷室の前では、氷見《ひみ》の役人が十人ばかり金杓子《かねじゃくし》を持って待っていて、順々に差....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
な旅籠を世話しました。(私の大笹の宿という形があります。)その宿に、一人、越中の氷見の若い男の、商用で逗留中、茶の湯の稽古をしているのに、茶をもてなされたと記し....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
が、チクとかチャとかは多分|啼声に基いたあだ名の如きものであろう。次にはこの県の氷見郡から、能登半島にかけてポットスズメという小児語がある。自分の推測では、これ....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
の墓穴(横穴)に住んでいるものもあります。近ごろ石器時代の遺蹟として有名な、越中氷見郡海岸の洞窟には、毎度|山家が来て住むそうです。また現に東京市内にも今以て山....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
存する地方の少くないのも、これと思い合される。別項島尾正一君の報告によれば、越中氷見のトウナイと称する部落民の如きは、今以て産婆の仕事を実行しているそうである。....
小ざかな干物の味」より 著者:北大路魯山人
近頃は昔のような製造法をもって生産されず、通人を淋しがらせている。 富山方面の氷見いわしの丸干しなども、いわしとしては優れた美味さを持つものであるが、所詮いわ....
『唯研ニュース』」より 著者:戸坂潤
いつに気が取られて話しに身が這入らなかった始末である。この気のおちつかない処を、氷見の海岸へ案内された。講演の仕度が出来ていないので、唐島という離れ島に涼しくな....