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「永々〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

永々の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
その間、サー・デビーと大陸に旅行したちょっとの間が不在であっただけで、引きつづき永々御世話になりました。その間、貴下の御親切により、また協会の御蔭によって、幸福....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
蘭袋を迎えにやった。蘭袋はその日も酒気を帯びて、早速彼の病床を見舞った。「先生、永々の御介抱、甚太夫|辱《かたじけな》く存じ申す。」――彼は蘭袋の顔を見ると、床....
魔術」より 著者:芥川竜之介
ばかり前にミスラ君へ貸した覚えがある、仏蘭西《フランス》の新しい小説でした。 「永々《ながなが》御本を難有《ありがと》う。」 ミスラ君はまだ微笑を含んだ声で、....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
兄さん、兄さんと、云ううちには、きっと袖を引くに極っているんです。しかも奥さんは永々の病気の処、私はそれが望みでした。」 電が、南辻橋、北の辻橋、菊川橋、撞木....
断層顔」より 著者:海野十三
おりだ。実際彼の活躍ぶりは……」 と、桝形は俄かに雄弁になり、あの当時のことを永々と喋り出した。帆村はふんふんと、しきりに感心している。しかし彼の手は、別冊の....
地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
、この地底戦車によって、閣下を、再び司令部のあるテント村へお連れいたしましょう。永々、この地底戦車をお借りしていまして、どうもありがとうございました」 沖島速....
毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
いいじゃろう。さあさあ、とくとく醤の陣営へ戻れ」 「はい。では、引揚げましょう。永々と御配慮ありがとうございました」 「いやなに、たった十分間の講義だけじゃ。し....
とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
が、実はこの私が、「葬式機関車」の「オサ泉」事、長田泉三なんです……いやどうも、永々と喋らして頂きましたな……どうやら、ボツボツH駅に近づいたようです……では、....
紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
く仕儀にございます。どうかいつまでも、下碑になりと、御手元にお置きくださいませ」永々と続いた、フローラの物語は終わった。 ちょうどそれは、鏡に吹きかけた息のよ....
」より 著者:織田作之助
あったが、夕方国元から兄と称する男が彼を引取りに来ると、ほっとした顔付になった。永々厄介な小僧をお世話さまでしたと兄の挨拶の後で、ぺこんと頭をさげ、之はほんの心....
」より 著者:織田作之助
であったが、夕方国元から兄と称する男が引取りに来ると、彼はほっとしたようだった。永々厄介な小僧をお世話様でしたのうと兄が挨拶したあと、ぺこんと頭を下げ、 「ほん....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
哀れだったが、夕方国元から兄と称する男が引取りに来ると彼はほッとしたようだった。永々厄介な小僧を世話でしたのうと兄が挨拶したあと、ぺこんと頭を下げ、 「ほんの心....
現代茶人批判」より 著者:北大路魯山人
兼ねているのが現代社会知識層の大多数である。そしてこの両者は勝負なしの角力を大分永々と続けている。いつ勝負の日が来ることか、この間、右に縫い左に抜け、とも倒れら....
南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
った。 5 人物と云っても少年である。年の頃は、十四五歳、刳袴に袖無を着、手に永々と糸を付けた幾個かの風船を持っている。狡猾らしい顔付である。だが動作は敏捷で....
遺言」より 著者:国木田独歩
「ついてはご自身で返事書きたき由仰せられ候まま御枕もとへ筆墨の用意いたし候ところ永々のご病気ゆえ気のみはあせりたまえどもお手が利き候わず情けなき事よと御嘆きあり....