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永続き
「永続き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
永続きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鼻」より 著者:ゴーゴリニコライ
。】少佐はあまりの嬉しさに、げらげら笑い出さんばかりであった。 しかし、何事も
永続きのしないのが世の習いで、どんな喜びもつぎの瞬間にはもうそれほどではなくなり....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ていました。七百年来も武事に関しないお公家さまが朝廷に勢力を占めたところで、所詮
永続きはおぼつかない。きっと薩摩と長州が戦功を争って、不和を生ずる時が来る。そう....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
な問題である。それは流行っている。流行っているばかりでなく、同時に割合その流行が
永続きしている。こういう現象は文壇では可なり珍しいことのようだ。これは単に文壇の....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
ことを青年等に誇示するかの如く、方々歩き廻っている。 彼等の衝動が、道路完成迄
永続きするか、どうか、それは私にとって毫《ごう》も問題でない。彼等がそれを企てた....
「嘘」より 著者:太宰治
ために、思わぬ難儀が振りかかって来た事もありますが、しかし、駈引きして成功しても
永続きはしないような気がするのです。 その時も、私は、下手な小細工をしたって仕....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
、甲府で山梨山岳会が設立せられ、講演会に引き出されたこともあったが、時非にして、
永続きせず、その後甲斐山岳会が更生して、若尾氏をはじめ『日本南アルプスと甲斐の山....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
んで人体の素描に及ぶと、なおさら毎日々々モデルを個人で雇う事も随分の贅沢であり、
永続きのしない事である。 そこで本当に勉強しようとすれば、何んといっても、大勢....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
。して見れば死屍に鞭打たれるものは旧主犬養なのである。だからこういうお家は決して
永続きする筈がない。今に政友会にどういうバチが当るか、私は見届けたいものだと思っ....
「石油ランプ」より 著者:寺田寅彦
狼狽する事はあっても、しばらくすれば忘れてしまう。そうしてもっと甚だしい、もっと
永続きのする断水や停電の可能性がいつでも目前にある事は考えない。 人間はいつ死....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
十中八九までは必ず失敗するであろう。当店でも各地の産物を売って見たが、ことごとく
永続きはしなかった。初め少しく売行きのよいのに調子づいてどしどし多量に仕入れる時....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
年にかけての約一年半を過ごしたが、その一年半こそは、彼のこれまでの生活の中で最も
永続きのした明るい生活であった。そして、一生のこの時期に、そうした生活を恵まれた....
「光は影を」より 著者:岸田国士
をやるべきだつたんだ」 「いくたりかの人間が甘い汁を吸えるだけ吸うつていう仕事が
永続きするわけはないや。お父さんも、いゝ加減に手を引くこつてすね」 と、京野等....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
遠慮がちがいいですなあ、クレルヴァル君。わしだって若いころはそうだったが、どうも
永続きしなくてね。」 グレンペ氏は今度は自慢話を始めたので、さいわいに私を苦し....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
ていたがきこえて来るのは、年中、「高い山から谷底見れば」ばかり、つまりは、弟子が
永続きしないのだった。それというのも、新しい弟子が来ると、誰彼の見境いもなしに灸....
「美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
間普通には晩唐様式の模倣であってむしろ日本的性格の甚だ少いそれゆえ其様式もあまり
永続きしなかったものとして考えられている。一応|尤もなのであるが、さてその晩唐の....