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「永遠性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

永遠性の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
如是我聞」より 著者:太宰治
つまり、「心づくし」なのである。作者のその「心づくし」が読者に通じたとき、文学の永遠性とか、或いは文学のありがたさとか、うれしさとか、そういったようなものが始め....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ら収集した原始的の経験とさえも融和しないものである。また実際多くの場合に、物質の永遠性という観念の方が、物質から世界を形成した人間的の創造者すなわち神が無窮の存....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
にそれを一つの形式にまで作り上げる余裕が現在ではない。従って、従来の如き、人間の永遠性を深く凝視し、魂の底を握らんとする如き文学は、読者に迎えられないのみならず....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
している。人生の深き悲哀に触れたような気がする。しかしながらその悲哀は私に一種の永遠性を帯びて感ぜられる。私はマーテルリンクのように神秘を透して「永遠」に行く道....
イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
なるものは之に反して本質的・永遠的であると考えられる。存在の偶然が妥当乃至当為の永遠性に干渉することは、許すべからざる冒涜であるかのようである。処が実は、少くと....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
規定であって、このシェストーフ的なるものが、之を充たすエーテル的サブスタンス――永遠性を有った無内容――として如何に之に打ってつけであるかが見られたことと思う。....
フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
とつぜんに家を飛び出し、近くにあるアルプスの谿谷に足を向けて、あの光景の壮大性、永遠性のうちに、人間なるがゆえのはかない悲しみをまぎらすことを求めたのは、こうい....
遠藤(岩野)清子」より 著者:長谷川時雨
なことをなさるがいいんです。あなたとは、気があっているそうだから結構でさあね。」永遠性を誓えない邪恋を押退《おしの》け純一無二のものでなければならないと、賤《い....
危機における理論的意識」より 著者:三木清
れることなくしてどこまでも危機としてとどまる。真理の普遍妥当性――それは抽象的な永遠性である――を信奉する者、真理の自己同一性――それは形式的な不変性である――....
マルクス主義と唯物論」より 著者:三木清
いわゆる「普遍妥当的なる」理論を築き上げる。真実を言えば、このそれ自身抽象的なる永遠性もしくは普遍妥当性は、商品における人間の自己疎外の、人間性そのものからの抽....
兄妹」より 著者:岡本かの子
。僕達青年も刹那主義や自然主義に人生の端的を教わりながら、実はその一方に、人生の永遠性を求めて止まないんだ。地球があと何万年したら冷えて人類の滅亡が来るとするか....
親鸞」より 著者:三木清
いたとすれば、速かにこれを信受しなければならぬ。 第二に、この教の絶対性はその永遠性によって知られる。「まことに知んぬ、聖道の諸教は在世正法のためにして、また....
本朝変態葬礼史」より 著者:中山太郎
い腹を切り、その墳墓が主人の塋《けい》域を囲んで並んでいるのを見ると、誰か民俗の永遠性を想わぬ者はなかろうとさえ考えるのである。 屈葬と支解分葬の習俗 古代に....
かもめ」より 著者:神西清
じゃあなたは――続けろと言うんですね? ドールン そう。……しかしね、重要な、永遠性のあることだけを書くんですな。君も知ってのとおり、僕はこれまでの生涯を、い....
ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
る。その中で永遠に不壊のものと認められる学説は月空の星のごとく少ない。そのうちに永遠性をもつ学説を提出した学者の伝記を調べて驚いたことにはそのほとんどがカトリッ....