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汗拭
「汗拭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
汗拭の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「無惨」より 著者:黒岩涙香
ん、先ず其遺恨と云う丈の道理を申しましょう」とて掌裏にて汗を拭いたり 大鞆は一
汗拭いて言葉を続け「第一に目を附け可き所は殺された男が一ツも所持品を持て居無い一....
「音に就いて」より 著者:太宰治
、寝室でひそかにしめ殺して、ヒロオも、われも、瞬時、ほっと重くるしい溜息。額の油
汗拭わんと、ぴくとわが硬直の指うごかした折、とん、とん、部屋の外から誰やら、ドア....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
いよいよ圓朝は唇を噛んで笑いを耐えていた。そのとき汗っかきとみえて豆絞りの手拭で
汗拭きながら、その男は表の樋をつたって流れる雨音に負けないような大きな声で自分の....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ろうか。今もぶつぶつ言いながらもう歩き出している。 「さて、笠なしはやりきれん」
汗拭きを出して、頭へのせた。ひょっと見、意地悪法師に思えもしたが、どことなく、依....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
小癪にさわるらしかった。 「新右衛門っ」 近習の長崎新右衛門を見て。 「はやく
汗拭いを持てまいらんか。なにしておる」 「は。いま、ごさいそくを申しやりました」....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ま、どこからか、馬で六波羅へ飛んで帰って来たばかりである。 例の廂ノ間で、一ト
汗拭いて、やがてのこと、薔薇園の書院のうちに、ぬかずいていた。 「いや、その儀は....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ったままであらかたはいるぐらいな穴になった。――そこで彼は、腰の黒い手拭で、ひと
汗拭いた。 「……?」 草むらの石の陰に、石みたいになって、眼をまろくしていた....
「無宿人国記」より 著者:吉川英治
会う。酒を売る所、三味線のある所、この老人に、出会わないことはない。 「駕屋、一
汗拭け」 「ありがとう存じます。――旦那あ、短気だから堪らねえ、この炎天に、こん....