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「汗水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

汗水の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
のある者は左程《さほど》でもないようだが、その他の奴等に至っては、どれもこれも、汗水流して少しばかりの金を儲けるよりは、ゴロゴロ寝ていた方が楽だといわぬばかり。....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
いうものが執念くつきまつわっているように見えた。君の兄上の初生児も取られていた。汗水が凝り固まってできたような銀行の貯金は、その銀行が不景気のあおりを食って破産....
親子」より 著者:有島武郎
いえばいつの世にでも似たり寄ったりの生活をしているものだ。それが金持ちになったら汗水垂らして畑をするものなどは一人もいなくなるだろう」 「それにしてもあれはあん....
無惨」より 著者:黒岩涙香
方に成って又|茲へ来りゃ彼奴必ず帰って居るから其所で又少し煽起て遣れば、爾だ僕は汗水に成て築地を聞合せたけどが博奕宿の有る所さえ分らなんだと斯う云えば彼奴必ず又....
たにしの出世」より 著者:楠山正雄
がないので、あいかわらず夏も冬もなしに、水田のなかにつかって、ひるにくわれながら汗水たらしてはたらいて、それでもひまがあると、水に縁のある神様だというので、水神....
ドナウ源流行」より 著者:斎藤茂吉
の、吉野の鮎。鮎こそは。枕絵によくにしを鮎、おし鮎の口すうと人のかげごとぞうき。汗水を流して習う剣術の役にもたたぬ御代ぞめでたき。 何だか出任せであった。けれ....
町内の二天才」より 著者:坂口安吾
魚屋だから、朝は早い。早朝に長助を叩き起してランニングにつれだす。自分は自転車で汗水たらして坂道をこぐ。早朝の路上にはこれに似た人々がすれちがうが、それは人間を....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
しく労力をおしまず、又、親切であった。長平は何もすることがなかった。青木が一人で汗水たらしているからである。かつ、遺骨にたいする取扱いのいたわりは丁重をきわめ、....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
梨江(当時十八)に執心で、総理上泉善鬼にその意をほのめかしたから、善鬼と五兵衛が汗水たらしてお梨江を口説き、ついに平身低頭して頼んだけれども、お梨江は、 「オト....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
めったに自分で手をださなかったが、それからは自ら先に立って荷造りし、人のぶんまで汗水たらして働きまくったのである。小屋の中を西にとび東に走り、荒々しい息づかいで....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
やオカミサンの胃袋に満足を与えるために、その父親や宿六は他の父親や宿六の何層倍の汗水を流さねばならぬか。さらに涙をも流さねばならぬであろうよ。シミジミ怖ろしき者....
奇巌城」より 著者:菊池寛
それには「アントル県、クジオン局」としてあった。 アントル県?この県こそ少年が汗水たらして尋ね廻ったところではないか! 少年は早速今度は労働者に姿を変えて、....
褐色の求道」より 著者:岡本かの子
顔もせず、表まで出て来て念入りに教えて呉れる余裕を家々は持って居た。また、私は、汗水を垂らして工面した少しの建築費で如何に素人ながらも個人の趣味性を満足させよう....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
この自然増収というものは、簡単にいえば税金の取り過ぎのものであります。国民大衆が汗水を流して働いたあげくかせいだ金が余分に税金として吸い上げられているわけであり....
街を行くまゝに感ず」より 著者:小川未明
どんなにして働いたか、西瓜を作り、南瓜を作り、茄子を作り、芋を作るのに、どんなに汗水を滴らして働いたか。 また、林檎を栽培し、蜜柑、梨子、柿を完全に成熟さして....