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汚行
「汚行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
汚行の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恥」より 著者:太宰治
感というものも尊いのだと信じました。どうか、貴下は、御自身の容貌の醜さや、過去の
汚行や、または文章の悪さ等に絶望なさらず、貴下独特の哀愁感を大事になさって、同時....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
放越《ほうえつ》して鉄拐《てっか》となりぬ。往々見るところの女流の鉄拐は、すべて
汚行と、罪業と、悪徳との養成にあらざるなし。白糸の鉄拐はこれを天真に発して、きわ....
「隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
不義の罪を犯すような事はせない。 おとよさんの行為は女子に最も卑しむべき多情の
汚行といわれても立派な弁解は無論できない。しかしよくその心事に立ち入って見れば、....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
はあるまいかと考えられる位であります。 かようにして法律上の罪悪、又は道徳上の
汚行は、その犯行者本人の鼻の表現に依って呪われて行くのであります。この境界を超脱....
「善蔵を思う」より 著者:太宰治
ある。私は、救い難き、ごろつきとして故郷に喧伝されるに違いない。 その後の私の
汚行に就いては、もはや言わない。ぬけぬけ白状するということは、それは、かえって読....
「樋口一葉」より 著者:長谷川時雨
ふかすうちに、姦《かしま》しきがつねとて、誰にはかかる醜行あり、彼れにはこうした
汚行ありと論《あげ》つらうを聞いて、彼女はもう臥床《ふしど》に入ろうとした師歌子....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
非難の余地がなかったし、社会の多くの人が罪とも認めないほどのごくわずかな道徳上の
汚行をも決して仮借しなかったのであるが、彼もそれを多少そなえていた。彼は勇敢だっ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ていた。彼女は肺病だった。死んでしまった。フランソアーズは打擲《ちょうちゃく》や
汚行のなかに育っていった。胆汁《たんじゅう》質のなつかしみのない娘で、熱い荒っぽ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
あの将軍らの前から、一度|跪拝《きはい》せしものを凌辱《りょうじょく》しながら、
汚行より
汚行へ移りゆきしあの上院の前から、遁走しながら偶像を唾棄《だき》するあの....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
なぜなれば、かえって小さな奮闘のうちにこそ多くの偉大なる行為がなされる。窮乏と
汚行との必然の侵入に対して、影のうちに一歩一歩身をまもる執拗《しつよう》な人知れ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
た。空気と日光とを壟断《ろうだん》してる広場の市に、あらゆる犠牲を覚悟しあらゆる
汚行をしりぞける勇敢な魂の小団を、対立させることだった。私はそれらの魂を、彼らの....