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「江戸っ子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

江戸っ子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
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半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
郎はまだ二十一か二で、色の青白い痩形の男で、見たところ、小機転の利いているらしい江戸っ子肌の職人ではあるが、度胸のすわった悪党でもないらしいことは、半七は多年の....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
そのままぐったりと倒れた。 「こいつ、見そこなやあがって、ざまあ見ろ。憚りながら江戸っ子だ。狐や狸に馬鹿にされるような兄《にい》さんじゃあねえ」 投げ出すはず....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
堅気の人間でないことは半七にもすぐに覚られた。男は二十五六で、色のあさ黒い立派な江戸っ子であった。彼はここでお時を待ち合わせていたらしく、女と向い合って酒を飲ん....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
見て驚いたように会釈《えしゃく》した。 「親分、もう先き廻りをしたのですか」 「江戸っ子は気が早え」と、半七は笑った。「そこで、どうだ。根岸の方は……」 「わっ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は京都と二本松だけで、そのほかは江戸近在の者でしたが、たった一人、チャキチャキの江戸っ子がある。本石町無宿の金蔵、これは日本橋の本石町生まれで、牢屋とは眼と鼻の....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
江戸っ子は他国の土を踏まないのを一種の誇りとしているので、大体に旅嫌いであるが、....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いて、その首や腹には大きい蛇がまき付いていた。 「へん、こんなことに驚くものか。江戸っ子だぞ」と、長助は付け元気で呶鳴った。 この時、なにか其の顔をひやりと撫....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
で、どっちも同じ江戸者でした。ああいう稼業には上方者が多いなかで、どっちも生粋の江戸っ子でしたから、自然おたがいの気が合って、兄弟も同様に仲がよかったんですが、....
食魔」より 著者:岡本かの子
郎のための劇作家となった桜痴居士福地源一郎の生活態度を聞知っていた。この旗本出で江戸っ子の作者は、極貧の中に在って客に食事を供するときには家の粗末な惣菜のものに....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
っ引の仲間でも幅利きであった。しかし、こんな稼業の者にはめずらしい正直な淡泊した江戸っ子風の男で、御用をかさに着て弱い者をいじめるなどという悪い噂は、かつて聞え....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
中へ捻じ込んで置いたのか、それとも最後まで芝居に未練があったのか、いずれにしても江戸っ子らしい討死ですね。 河原崎権十郎は後に日本一の名優市川団十郎になりまし....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
唸ろうという若い衆も、今では五十銭均一か何かで新宿へ繰り込む。かくの如くにして、江戸っ子は次第に亡びてゆく。浪花節の寄席が繁昌する。 半鐘の火の見|梯子と云う....
真鬼偽鬼」より 著者:岡本綺堂
すが、まさかにわたくしが……。」 「貴様は酒に酔っていたので、狐にやられたのだ。江戸っ子が柳島まで行って、狐に化かされりゃあ世話はねえ。あきれ返った間抜け野郎だ....
怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
くからって、お前さん達は本統の目先が利かねえのだから駄目の皮だ。そこへ行くと矢張江戸っ子でなくっちゃあ通用しねえ。この犯人を女と睨んだところが全く気の利いている....
子供役者の死」より 著者:岡本綺堂
す。そこで先ずお初を自分の家へ呼びつけて、おだやかに詮議を始めると、女もさすがに江戸っ子ですから、自分よりも年下の六三郎に関係した始末を、ちっとも悪びれずに白状....