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決り
「決り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
決りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
何をなさる!」と叫んで、組みついた。 七 「内匠頭は、切腹と
決りました」と、子の左兵衛が枕元へ来ていった。 上野は、横に寝て、傷の痛みに顔....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
といった、途端に僕は昨夜の事件をまた新に思い出して、慄然とした。 「ああ、それで
決りました」と速水輪太郎は大きなジェスチャアをしながら、「実はそいつが分らないと....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
れてゆかれたように思うが、いつもそのカンカンに紅い三つのリボンを結んでゆくのがお
決りだった。それにつけて、また不思議なことをもう一つ思い出すが、妾はそのとき得意....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
い決心だ。 ◯近く、時事通信社甲府支局版に、連載科学小説「超人来る」を書くことに
決りそうである。これは全体の筋を予めはっきり決めて置いた。 従来のものは、始め....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
んと弁護士との押問答があったりして、すったもんだの揚句、結局次回の公判には有罪と
決り、懲役六年の判決を言渡されましたよ…… いや、こんな風に申上げると、まるで....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
子ともに気の毒な感じがする。 かの女はふと「あの規矩男さんのお嫁さんは、もうお
決りのがございますの」と訊いてみる気になった。それはいかにも、互のむす子を持つ母....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
不孝をお許し下され度、生きて添われぬ二人に候えば死出の旅路へ急ぎ候、というような
決り文句は一字も書いてはなくて、只二人の身元だけを書き流しにしるした型破りの書置....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
たに相違なしということで、源次郎はお尋ね者となりましたけれども、飯島の家は改易と
決り、飯島の死骸は谷中新幡随院へおくり、こっそりと野辺送りをしてしまいました。こ....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
少しも知らなかったが恐悦だねえ」 美「あれさ身請たって、まだ今話があったばかりで
決りもしないのに、あんな事を云って」 庄「なに宜しい、まことに恐悦だ、洋物屋だか....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
の節のお身の上、実においとしい事でございますが、お少さい時分御案内の通り彼の事が
決りませんで、私が只一人でじゃ/\張ってお側にお附き申して居りますから、お心丈夫....
「博物誌」より 著者:岸田国士
、からだの影に鼻をくっつけて草を食っていたのである。 不精な羊飼いの合図で、お
決りの犬が、羊の群れをそっちと思う方から追い立てる。 その群れは、道をいっぱい....
「暗号数字」より 著者:海野十三
大きな欠伸を一つした。 とうやら次の富山がゴールのようである。なにごともそこで
決りがつくのだ。 帆村はふらふらする身体を立てなおしながら、日本空輸へ電話をか....
「法学とは何か」より 著者:末弘厳太郎
なければならない。そして、その技術の種類およびその使い方については自ずから一定の
決りがあり、またいろいろの理論もあるから、法学を学ぶ者は、少なくともそれらを習得....
「ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
らどうです、ええ? そしてあす、あの森の番小屋で…… エレーナ いいえ。……もう
決りましたわ。……もう発つことに決ったからこそ、こうして大胆に、あなたのお顔を見....
「はつ恋」より 著者:神西清
である。 主人は呼鈴を鳴らして、夜食の残りを下げるように命じた。 「じゃ、そう
決りましたね」と主人は、一層ふかぶかと肘掛椅子に身を沈めて、葉巻に火をつけながら....