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決行
「決行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
決行の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
残余の財を取纏めて、一家の生命を筆硯に托そうかと考えて見た。汝は安心してその
決行ができるかと問うて見る。自分の心は即時に安心ができぬと答えた。いよいよ余儀な....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
イツの作戦計画としては、甚だ不徹底なものと言わねはなりません。シュリーフェン案を
決行する鉄石の意志と、これに対する十分な準備があったならば、第一次欧州大戦も決戦....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
罪を犯すことがあるまいか。 善人の罪を犯さないのは、その善人なるがゆえでなく、
決行の勇気を欠くためにしかるのではあるまいか。少しく我田引水に近いが僕の去年の境....
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
りとなった―― さて今夜こそ、絶好のチャンスだった。今夜こそ、どうしても脱走を
決行しなければならない。だがもし、その脱走が失敗に帰したとしたら、それこそ森おじ....
「階段」より 著者:海野十三
1 出来ることなら、綺麗に抹殺してしまいたい僕の人生だ。それを
決行させては呉れない「彼奴」を呪う。「彼奴」は何処から飛んできて僕にたかったもの....
「海底大陸」より 著者:海野十三
しがみついているのに、これを砲撃したくなかったのだ。 つづいて第二回目の砲撃が
決行された。 大音響をあげて、砲弾は炸裂したが、これもまた鉄水母の上をとびこえ....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
極めているとの記事で充満していた。フランス遠征のわがイギリス軍は、ついに総引揚を
決行した。ドイツ機必死の猛爆にも拘らず実に巧妙に、そして整然と、わがイギリス兵は....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
穴からとび出すのは、爆発の起ったすぐあとでないと、うまくいかないであろう。これを
決行するとなると、たいへん危険なことであって、もしも爆弾の一部が残っていたとする....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
し、只今より二十四時間後において、まず大空軍団の出動からはじまる全軍の日本攻略を
決行いたします」 リット提督は本国政府から、英ソ秘密会談について、とくに英国全....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
除けながら、 (これは余所の娘です、あわれな孤児です。) とあとが消えた。 (
決行なさい、縫子。) (…………) (打て、お打ちなさい。) (唯今。) と肩....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
目だ、城内に行く方がいいと想った。 大根を三本食ってしまうと彼は已に城内|行を
決行した。 阿Qが再び未荘に現われた時はその年の中秋節が過ぎ去ったばかりの時だ....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
に置いて書き綴った手記である。私はこれを極めて興味あるものだと思う。絶望の果てに
決行されるこうした行為の裏面に、世間の人が極って探し求めるような大きな破綻は、一....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
いたのであったが、なかなか実現が出来ずにそのままになっていたのを今度おもい切って
決行することにしたのであった。 十月二十九日の晩、たしか十時半すぎであったとお....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
、率ざ問題にブツかろうとするとカラキシ舞台度胸がなくて、存外|※咀逡巡して容易に
決行出来なかった。実行家となるには二葉亭は余りに思慮が細か過ぎた。右から左から縦....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
英国の利己的行為は仏、白との精神的結合を破壊していた。数年前ドイツがライン進駐を
決行した時、仏国が断然ベルサイユ条約に基づいてドイツに一撃を加うべく主張したのに....