没常識[語句情報] »
没常識
「没常識〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
没常識の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
気焔を吐かしめる程の愚劣手段を演じて、無駄な金を遣うなど、経済ならぬ不経済極まる
没常識の沙汰ではないか、今に其不経済運動のタタリで、約束手形の不渡だけではすまな....
「蠅男」より 著者:海野十三
うむ、これは署長じゃ。この間会って知っている。お前は感心じゃが、お前の部下は実に
没常識ぞろいじゃぞ。儂のことを蠅男と呼ばわりおったッ」 老紳士は果然鴨下ドクト....
「伸子」より 著者:宮本百合子
にして見れば、母が、娘の周囲に現れる男と云えば、きっと悪党ででもあるかのように、
没常識な警戒心を抱くのが恐ろしかった。佃が貧しく、社会的背景も持たないため、多計....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
更に無理を言ってお酌をしてもらうのさえ、間違っている処へ、こんな馬鹿な、無法な、
没常識な、お願いと言っちゃあないけれど、頼むから、後生だから、お澄さん、姐さんの....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
済の勉強を勧められているが、一体そういう知識が不足していることが軍人の非常識とか
没常識とかいうことの意味なのだろうか、どんなに知識を所有しても非常識は非常識であ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
え拘束されるようなことになってはたまらないことの理義を、米友がわきまえないほどに
没常識ではない。 といって、あれまで苦しんで、人様にもお頼み申して手に入れたこ....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
歩一歩ズリ落ちて行く外はなかった。 その上、姉妹の母が、生活に対しては、ひどく
没常識であった。 父が死んだ後も、母は漫然として、何の新しい収入の当もないのに....
「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」より 著者:寺田寅彦
せる用意としてあらかじめ書き残しをしておくような細工はしないのである。これは一見
没常識のように見えるかもしれぬが、そこに津田君の出発点の特徴が最も明白に現われて....
「嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
われている裁判がとかく人情に適しないとか、人間味を欠いているとか、または裁判官が
没常識だとか、化石しているとかいうような小言を耳にするたびに、われわれは大岡裁判....
「三国志」より 著者:吉川英治
中でも、物の分ったお人かと思っていたら、今の仰せでは、あまりにも世の本義と事理に
没常識すぎるではないか。主君玄徳は、貴方を弔問の賓客として、懇ろにもてなそうとし....