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「河口〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

河口の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大川の水」より 著者:芥川竜之介
うべからざる温情を蔵していた。たとえ、両国橋、新大橋、永代橋《えいたいばし》と、河口に近づくに従って、川の水は、著しく暖潮の深藍色《しんらんしょく》を交えながら....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
、部長。どこへ行っていたんですか、さっきから探していましたよ」 「遂に、テームズ河口に繋留してある浮標《ブイ》Dの十一号までは、つきとめたよ」 「テームズ河口の....
河口」より 著者:伊藤左千夫
の光景がどうしてもまぼろしのごとく感ずる。 予はふかくこの夢幻の感じに酔うて、河口湖畔の舟津へいでた。舟津の家なみや人のゆききや、馬のゆくのも子どもの遊ぶのも....
麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
ととなった。帆村探偵は、松山たちの動静につき、その夜見ていたままを、雁金検事と、河口捜査課長とに説明した。それはこの物語の最初にのべたとおりのことであったが、彼....
海底大陸」より 著者:海野十三
に逃がしてしまうのかね」 「そうではない。群衆をまいたら、そのあとでまたテームズ河口に目立たないように着水させてふたたび引きとるのだ。ケンブリッジ大学の生物学会....
渾沌未分」より 著者:岡本かの子
路が北方から東南へ向けまず二筋になり、葛西川橋の下から一本の大幅の動きとなって、河口を海へ融かしている。 「何という判らない陽気だろう」 小初は呟いた。 五....
河明り」より 著者:岡本かの子
それから古川、これ三本だけでございました」 私は両国橋際で隅田川に入り、その小河口にあの瀟洒とした柳橋の架っている神田川も知っていれば、あの渋谷から広尾を通っ....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
うか、その、クリムスビーというのは」 「クリムスビーというと、北海へ注ぐハンバー河口を入って、すぐ南側にある小さい町です。河口は、なかなかいい港になっています」....
沈没男」より 著者:海野十三
朝食を終ったばかりであるが、船は今、ドーヴァを左に見て、いよいよこれよりテームズ河口へ入ろうとしているところだ。附近は、独国海軍の侵入を喰い止めるために、到ると....
火薬船」より 著者:海野十三
下した。それと同時に、平靖号へも、全速力で、ノーマ号の先登に立って、ドンナイ河の河口をさかのぼるようにと、信号旗を出した。 目的地のサイゴン港は、ドンナイ河を....
ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
った。鴎が五、六羽、風にふきながされるようにして細長い嘴をカツカツと叩いていた。河口の方からは、時折なまぐさい潮の匂いが漂ってくる。 万吉郎は宿題をゆるゆると....
健康三題」より 著者:岡本かの子
濤のような脊とすれすれに沖の烏帽子岩が見えた。部屋の反対側の窓を開けると相模川の河口の南湖の松林を越して、大山連山の障壁の空に、あっと息を詰めるほど白く見事に富....
西航日録」より 著者:井上円了
等の諸氏に会す。 二十一日未明、門司解纜。海上風波あり。西航五百里、シャンハイ河口なる呉淞に達せしは二十二日夜半なり。翌朝八時小汽船に駕し、黄浦をさかのぼりて....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
たは岸頭に屹立するもの数基あり。行くことようやく遠くして、河水ようやく広く、その河口に至れば広さ八マイルありという。当夜十一時半、ホンコンに着す。ときに雨はなは....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
山にたどり着いた。しかしどうも廃鉱らしい。ともかく金鉱とおぼしきものを採掘し、草河口を回って全くの無一文で三週間ぶりに旅順へ帰ってきた。 あとで分析してもらう....