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「河堤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

河堤の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
巴里祭」より 著者:岡本かの子
いる。彼女もそのときはおばさんの立前になっていろいろ親切に世話をやくのであった。河堤の古本屋の箱屋台はすっかり黒い蓋をしめて、その背後に梢を見せている河岸の菩提....
不在地主」より 著者:小林多喜二
た。――畑が尽きると、帯の幅程の、まだ開墾されていない雑草地があり、そこからすぐ河堤になっていた。子供達は釣竿を振りながら、腰程の雑草を分けて、河へ下りて行った....
ゼーロン」より 著者:牧野信一
った驚くべき臆病さである。 これにはじめて勢いを得たゼーロンは、野花のさかんな河堤をまっしぐらに駆け出したのである。私は、この時とばかりに努めて、口笛と交互に....
柳生月影抄」より 著者:吉川英治
った。 「若様、若様たち」 喜内老人であろう、二階笠の紋じるしの提灯を振って、河堤から、橋を越えて去りゆく兄弟へ、涙声をふりしぼった。 天草の乱、島原の変は....