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河骨
「河骨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
河骨の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「池」より 著者:寺田寅彦
できばえでは、そうでもなさそうであった。 あの睡蓮は近ごろのものである。もとは
河骨のようなものと、もう一種の浮き草のようなものがあったのだと記憶している。こと....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
しえ、図書様のお姿が小さく見えます。奥様、おたまじゃくしの真中で、御紋着の御紋も
河骨、すっきり花が咲いたような、水際立ってお美しい。……奥様。 夫人 知らないよ....
「薬草取」より 著者:泉鏡花
ように寒うなります。それがないと凌げませんほど、水の少い処ですから、菖蒲、杜若、
河骨はござんせんが、躑躅も山吹も、あの、牡丹も芍薬も、菊の花も、桔梗も、女郎花で....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
んて騒ぎ。
門前には、近所の人たちがぎっしりひしめいて、
「いま出てきたのは、
河骨菱《こうほねびし》の御紋だから、堀口但馬様《ほりぐちたじまさま》の御家臣だ」....
「田舎医師の子」より 著者:相馬泰三
行ったかとさえ彼には思われたほどであった。 彼は、畑と畑との間を辿って進んだ。
河骨などの咲いている小流れへ出た。それに添うて三四町行くと、そこに巾の狭い木橋が....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
に比してその権衡《けんこう》を失したれば、桜花は常に牡丹《ぼたん》の如く大きく、
河骨《こうほね》の葉はさながら熱帯産の芭蕉《ばしょう》の如し。されどこれらの稚気....
「葛飾土産」より 著者:永井荷風
。真間川の水は菅野から諏訪田につづく水田の間を流れるようになると、ここに初て夏は
河骨《こうほね》、秋には蘆《あし》の花を見る全くの野川になっている。堤の上を歩む....