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泊
「泊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
泊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「父」より 著者:芥川竜之介
自分が中学の四年生だった時の話である。
その年の秋、日光から足尾《あしお》へかけて、三
泊の修学旅行があった。「午前六時三十分上野停車場前集合、同五十分発車……」こう云....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
中から何か気味の悪いものがついて来るように感じてならなかった。
四
お芳が
泊りこむようになってから、一家の空気は目に見えて険悪になるばかりだった。それはま....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
出来ません。が、四条河原の蓆張《むしろば》りの小屋ならば、毎晩きっとあの沙門が寝
泊りする所ですから、随分こちらの思案次第で、二度とあの沙門が洛中《らくちゅう》へ....
「影」より 著者:芥川竜之介
ってくれ。――房子《ふさこ》かい?――私は今夜東京へ行くからね、――ああ、向うへ
泊って来る。――帰れないか?――とても汽車に間《ま》に合うまい。――じゃ頼むよ。....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
しかもこの若い御新造は、時々女権論者と一しょに、水神《すいじん》あたりへ男連れで
泊りこむらしいと云うじゃありませんか。私はこれを聞いた時には、陽気なるべき献酬《....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
《かん》などに気をつけていた。
役所の勤めを抱えていた牧野は、滅多《めった》に
泊って行かなかった。枕もとに置いた時計の針が、十二時近くなったのを見ると、彼はす....
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
かった。伯母はまだこのほかに看護婦は気立ての善さそうなこと、今夜は病院へ妻の母が
泊《とま》りに来てくれることなどを話した。「多加ちゃんがあすこへはいると直《すぐ....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
る。半月でも一月でも差支えない。」
「一月でも? 常談言っちゃいけない。僕は三晩
泊めて貰えりゃ好いんだ。」
譚は驚いたと言うよりも急に愛嬌のない顔になった。
....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
|洋一《よういち》は父と茶の間《ま》の食卓に向った。食卓の上には、昨夜《ゆうべ》
泊った叔母《おば》の茶碗も伏せてあった。が、叔母は看護婦が、長い身じまいをすませ....
「白」より 著者:芥川竜之介
なことを尋《たず》ねるのだい?」
「もし御主人がやかましくなければ、今夜はここに
泊《とま》って行って下さい。それから僕のお母さんにも命拾いの御礼を云わせて下さい....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
ささや》くままに、あの湖を後《あと》にしてから、ちょうど満七年の間、はてしない漂
泊《ひょうはく》を続けて来た。そうしてその七年目の夏、彼は出雲《いずも》の簸《ひ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
芸を論じた。が、益軒は一言も加えず、静かに傾聴するばかりだった。その内に船は岸に
泊した。船中の客は別れるのに臨んで姓名を告げるのを例としていた。書生は始めて益軒....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
造の外だけを飾りに煉瓦に積みしなれば、暗くして湿りたり。この活版所に入りてここに
泊り朝より夕まで業に就き、夕よりまた夜業とて活字を取扱う。随分と苦しけれど間々に....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
れて今日に残っている。 リボーの店には、外国から政治上の事で脱走して来た人達が
泊まることもあった。その頃には、マスケリーという著名な画家がおった。ナポレオンの....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
をなでつけた。正真正銘の騎士らしいいでたちで恋人に目通りするために、彼はそのとき
泊っていたハンス・ヴァン・リッパーという年寄りの怒りっぽいオランダ人の農夫から馬....