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泊り込む
「泊り込む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
泊り込むの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間失格」より 著者:太宰治
て、それで充分、つまり一本勝負はきまって、その夜から、自分は乱暴にもそこの二階に
泊り込む事になったのですが、しかし、おそろしい筈の「世間」は、自分に何の危害も加....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
直に受合って、兄の指図通りに大小や槍のたぐいを片附けてしまいました。自分はこゝに
泊り込むつもりですから新五郎は兄と一つ蚊帳に這入る。用があったら呼ぶからと云って....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
好いのに」 「所がそうは行かなくなったんだ。支倉さんの手紙が手に這入るまで旦那は
泊り込むんだよ」 「まあ」 「ちょっ、そう驚いて許りいないで、茶でも出せ」 浅....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
お》で笑ったり睨めたりして、かなり永いこと話が続きましたが、 「それじゃ、今夜は
泊り込むとしよう、だが明日の朝は、また鳥沢まで行かなくちゃあならねえのだ」 「ほ....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
かる位であった。が、予て私は健足だから、別に苦しくもなかった。宿屋は一行の大勢で
泊り込むので、相変らず酒を飲んで雑談に夜を更かしなかなか面白かった。一つ記憶に残....
「恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
気だという口実で、主人の喜多屋から幾日かの暇を貰って、浅草辺の或る浮世絵師の家に
泊り込むことになった。その絵師のことは四郎兵衛もよく知らないが、おそらく甚五郎か....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
て、しなくも可い、別院へ信心参りに在方から出掛けて来て、その同勢で、久の実家だと
泊り込むんです。草鞋を脱いだばかりで、草臥れて框から膝行込むのがある、他所の嬰児....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
て直にサラット師の別荘〔ラハサ・ビラ〕に参りましたが、大変立派な別荘で私はそこへ
泊り込むことになりました。
哩あるこの寺へ通うてチベット語を勉強致しました....
「私の青年時代」より 著者:山之口貘
らったりしていた。宇田川町の喫茶店は、暖房屋のころから懇意にしていたので、そこに
泊り込むわけにはいかなかったが、朝の十時にはもうその店の一隅のボックスにぼくは腰....