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「泊る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

泊るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
ようなものは、一度聞くと、すぐに節を覚えてしまう。そうして、修学旅行で宿屋へでも泊る晩なぞには、それを得意になって披露《ひろう》する。詩吟《しぎん》、薩摩琵琶《....
守の家」より 著者:伊藤左千夫
ぶされ、お松のするままになっていたそうである。 お松も家を出て来る時には、一晩泊るつもりで来たものの、来て見ての様子で見ると、此の上一晩泊ったら、愈《いよいよ....
婦系図」より 著者:泉鏡花
「母様が可い、と云ったら、天下晴れたものなんだわ。緩り召食れ。そして、是非今夜は泊るんですよ。そのつもりで風呂も沸してありますから、お入んなさい。寝しなにします....
振動魔」より 著者:海野十三
ているという有様だった。しかし僕は、柿丘邸の玄関と茶の間と台所と彼の書斎と、僕が泊るときにはいつも寝床をとってもらうことになっている離座敷との外には、立ち入らぬ....
三人の双生児」より 著者:海野十三
家の中はキヨと二人切りだったので、貞雄を泊らせるには一向差支えなかった。 「いや泊ることだけは断る。僕はこれで、ひとの家にお客なんかになっては中々睡れない性分な....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
年八十歳。お悔みに行く。(香奠金四拾円) ◯小栗虫太郎、信州より出て来る。うちへ泊る。談尽きず。彼、大元気なり、雄鶏社の話もスラスラ行きけるよし。 ◯その前に木....
千早館の迷路」より 著者:海野十三
今夜はもうやすんで頂きましょう。今、寝室を用意して来ますから」 「あ、わたくしの泊ることをお許し下さるんですね」 「ええ。その代り私はこの部屋で少し窮屈な寝方を....
ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
くことにして泊ろうか。大分おそくもあるようだ。」 「ええ。」 私も仕方なしに、泊ることにしました。 その夜私は一晩中、うすい蒲団の中でゴロ寝の窮屈さと、子供....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
段の上機嫌。……古市を立って二見へ行った。朝の中、朝日館と云うのへ入って、いずれ泊る、……先へ鳥羽へ行って、ゆっくりしようと、直ぐに車で、上の山から、日の出の下....
わがまま」より 著者:伊藤野枝
と立寄ったまま、登志子は松原つづきの町の家の方へ歩いていった。安子はまき子の家に泊ることになったので登志子と永田とが一緒に帰るのだ。挨拶をしてまき子の家の門口を....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
物にほとんど無関心な銑吉も、聞きつつ、早くまず耳を傾けた。 在所には、旦那方の泊るような旅館がない。片原の町へ宿を取って、鳥博士は、夏から秋へかけて、その時々....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
を吐いてやると、大変に怒ってね、とうとう喧嘩をしちまったもんだから、翌晩はそこに泊ることも出来ないので、仕方が無いから帰って来たんだ。」 お貞は聞きつつ睨む真....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
、二つ返事で承諾した。 それで、一八一三年三月一日より助手もあてがわれ、ここに泊ることとなった。 どういう仕事をするのかというと、王立協会の幹事との間に作成....
怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
ならぬのであった。 あいつ真に甲州へ絹の仕入れに行き、江戸へ帰るべく今夜布田に泊る者とすれば、もうこの土地に姿を見せぬはず。もしあいつが暗闇の前後に、まだ府中....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
なく、別仕立の渡船で、御坊一人十|匁ならばと云う、その時の相場に、辟易して、一晩泊る事にきめると、居心のいい大きな旅籠を世話しました。(私の大笹の宿という形があ....