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法科
「法科〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
法科の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
tty Bourgeois の道徳的恐怖を。……
丁度大学を卒業した秋、信輔は
法科に在学中の或友だちを訪問した。彼等は壁も唐紙も古びた八畳の座敷に話していた。....
「若杉裁判長」より 著者:菊池寛
いる法官としては、あまりに繊細な感情を持ち過ぎていたのです。実際当人も、最初から
法科を、やろうなどという意志は、毛頭無かったのです。東京の高等学校にいた頃は、文....
「あの時分」より 著者:国木田独歩
ら、「こんな紐なぞつけて来るからなおいけない、露見のもとだ、何よりの証拠だ」と、
法科の上田がその四角の顔をさらにもっともらしくして言いますと、鷹見が、 「しかし....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
憲法編纂の顧問数名はドイツより来たれり、法典編纂の顧問数名はドイツより来たれり、
法科大学の教師はドイツより来たれり、しかして条約改正の業もまたドイツ政府において....
「黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
ないことである。 二川重明の唯一の友人といっていゝ野村儀作は重明と同年に帝大の
法科を出て、父の業を継いで弁護士になり、今は或る先輩の事務所で見習い中だが、この....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
と将門との顔が通っては消えた。強者になりたい。これが私の唯一の願望であった。私は
法科に転じた。私は欲望の充足のために力が欲しいとしみじみ思った。力よ、力よと思っ....
「天馬」より 著者:金史良
れ馴れしくされては自分の沽券《こけん》に関ると考えるのだった。もともと彼は大学の
法科を出ると共に朝鮮くんだりへ来て真直ぐ教授にもなれたのだが、此頃は芸術分野の会....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
いぜ。」 と、大島の小袖に鉄無地の羽織で、角打の紐を縦に一扱き扱いたのは、大学
法科出の新学士。肩書の分限に依って職を求むれば、速に玄関を構えて、新夫人にかしず....
「恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
恒藤恭は一高時代の親友なり。寄宿舎も同じ中寮の三番室に一年の間居りし事あり。当時の恒藤もまだ
法科にはいらず。一部の乙組即ち英文科の生徒なりき。 恒藤は朝六時頃起き、午の休....
「競漕」より 著者:久米正雄
っている。もう千住くらいまで溯って練習しているのであろう、工科の艇も繋いでない。
法科も漕ぎ出してしまった。医科と文科の艇だけがいつも朝はお終いまで残された。この....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
の俤は今もハッキリと目の前に浮んで来る。数年後私が卒業して一高に入り、哲学科か、
法科かと迷って悩んだ頃、先生の下さった手紙の文句に、 「君は淋しいメタフィジシャ....
「髪」より 著者:織田作之助
。 この阿呆をはじめとして、私の周囲には佃煮にするくらい阿呆が多かった。就中、
法科志望の点取虫の多いのには、げっそりさせられた。彼等は教師の洒落や冗談までノー....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
も出来る。実務家が自から任ずるほどな難かしいものではない。ところが日本では昔から
法科万能で、実務上には学者を疎んじ読書人を軽侮し、議論をしたり文章を書いたり読書....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
賛同した。 「な、船場君、宅の息子もやられているのだよ、今年高等学校を出て大学の
法科へこの四月に入ったばかりに、肺が悪いと言うて帰って来たが、とても君、この大阪....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
、私の持って帰る牛乳と生卵ばかり食わされていた帝大生の一人に、菊池龜三郎という独
法科の学生がいた。のちに日本銀行で重要な地位につかれたとの話もきいたが、この牛乳....