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波形
「波形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
波形の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放送された遺言」より 著者:海野十三
ビサイド氏電導層をもっともよく透過《ぺネトレイト》する」ということと、「振動波の
波形は生物の感情を表わす」という二つの原理を樹てて廻折式変調受信機を組立てあげた....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
士」 ホーテンスが声をかけた。 「おお、今しがた待望の海底地震があったよ、その
波形を初めて正確に見ることが出来た」博士はここでちょっとの間言葉を停め「とにかく....
「階段」より 著者:海野十三
ついていて、階段を人間がのぼるとその振動が伝わって僕の室に在るフィルムへ、電流の
波形がうつるのだ。僕は半年も前から、所長だけの了解を得て、『跫音に現われる人間の....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
下を集結するんだ。一度に、飛び出そう」 「承知しました」少尉は、合図の懐中電灯を
波形に、うちふった。ゾロゾロと部下が、集って来た。 頃合はよかった。 「突撃だ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
て不気味に据えた眼で、あるいは半円を描き、またそれを大きくうねくらせながら、縦の
波形に変えたかと思うと、「この終局の素晴らしさ――幕切れに大向を唸らせるファウス....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
そのかわり大した荒れはない。すなわち晴天と荒天が曇天を中心として振りわけに小さい
波形で変化をして行くのである。真冬になるに従ってこの変化の中で曇天から下の荒天の....
「春の上河内へ」より 著者:板倉勝宣
じめはウエンデンをしながら、電光形に登ったが、ついにはそれもできなくなった。雪は
波形をして、固くなってきた。急な所を横登行をやりながらしばしば休んだ。途中で菓子....
「海底都市」より 著者:海野十三
いる結核菌《けっかくきん》を拡大して見せさせたり、精神力の衰弱状態を映写幕の上に
波形《なみがた》で見せさせたり、そのほかいろいろなことをやってみせた。僕は、なる....
「火星兵団」より 著者:海野十三
なロケットが、待っていた。
三人は、それにのりこんだ。
するすると音がして、
波形の大きなふたがひきだされ、千二たちのあたまの上を、おおった。なんだか、莢えん....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
の霞を視せた。おもては静かだが、場は大入らしい、三人は、いろいろの幟の影を、袴で
波形に乗って行く。 「また何か言われそうな気がしますがね、それはそれとしてだね、....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
と、何やら陽炎のようなものが、鼬の体から、すっと伝り、草の尖をひらひらと……細い
波形に靡いている。はてな、で、その筋を据眼で、続く方へ辿って行くと……いや、解め....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
われた父の手も、どうやら錯覚らしく思われてきた。 というのは、白い地に、黄色い
波形のものを置いて、その上を、紗のようなものでかぶせると、取り去ったとき、かえっ....
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
悪かったと思いますわ」 早苗は真赤に泣きはらした顔を、左枝の胸のなかに埋めた。
波形をなした線、柔らかな呼息、そうして丸い形と、高まった頂きを見せた固い乳房が、....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
にあった。左手は上り口で、右手には勝手の明り障子が嵌めてあって、それに油で二重の
波形の模様が描いてある。そんな家である。二人はそこで泣き通した。 幼時の記憶は....
「音楽界の迷信」より 著者:兼常清佐
い。私にはそんな事は考えられない。もちろんピアノの音の強さに従って、ピアノの音の
波形は、つまり倍音の関係は、多少ちがってくる。その事は相当に面倒な物理上の問題で....