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波線
「波線〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
波線の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「佐渡」より 著者:太宰治
ひろい澪《みお》は、大きい螺旋《ぜんまい》がはじけたように、幾重にも細かい柔軟の
波線をひろげている。日本海は墨絵《すみえ》だ、と愚にもつかぬ断案を下して、私は、....
「竜舌蘭」より 著者:寺田寅彦
一日じめじめと、人の心を腐らせた霧雨もやんだようで、静かな宵闇の重く湿った空に、どこかの汽笛が長い
波線を引く。さっきまで「青葉茂れる桜井の」と繰り返していた隣のオルガンがやむと、....
「踊る線条」より 著者:寺田寅彦
うな光斑がかわるがわるコンマのような軌跡を描いては消える。トリラーの箇所は数条の
波線が平行して流れる。 第二のテーマでは鉛直な直線の断片が自身に並行にS字形の....
「厄年と etc.」より 著者:寺田寅彦
の眼に触れる小さな出来事の森や小山も、どれという見分けの付かないただ一抹の灰色の
波線を描いているに過ぎない。その地平線の彼方には活動していた日の目立った出来事の....
「ねじくり博士」より 著者:幸田露伴
るのだよ。道路は即ち螺状を平面にしたようについているものだよ。事々物々皆螺旋サ。
波線で世界を解釈しても解釈が出来るよ、螺線を見つぶしにすれば即ち
波線だよ、
波線螺....