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泥棒
「泥棒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
泥棒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
やきもち》は焼くし、己惚《うぬぼれ》は強いし、仲間同志殺し合うし、火はつけるし、
泥棒《どろぼう》はするし、手のつけようのない毛だものなのだよ……」
四
桃....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
、どうしてもその勧めに従わない。
「あんな藪《やぶ》医者に何がわかる? あいつは
泥棒だ! 大詐偽《おおさぎ》師だ! それよりもお前、ここへ来て俺の体を抑《おさ》....
「或る女」より 著者:有島武郎
こで葉子は倉地から離れてきちんとすわり直して袂《たもと》で顔をおおうてしまった)
泥棒《どろぼう》をしろとおっしゃるほうがまだ増しです……あなたお一人《ひとり》で....
「一房の葡萄」より 著者:有島武郎
なんだか訳がわかりませんでした。学校に行ったらみんなが遠くの方から僕を見て「見ろ
泥棒の※《うそ》つきの日本人が来た」とでも悪口をいうだろうと思っていたのにこんな....
「星座」より 著者:有島武郎
高利貸と言うが、それは働きのない人間どもが他人の成功を猜《そね》んでいうことで、
泥棒をして金を儲けたわけじゃなし、お前、金を儲けようという上は、
泥棒をしない限り....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
そんなものじゃないと答えた。それから、じゃデカルトだろう。君はデカルトが船の中で
泥棒に遇った話を知っているかと、自分でも訳のわからない事をえらそうにしゃべったら....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
ったら渋ってけっかる。いまいましい、腕づくでもぎ取ってくれようとすると「オオ神様
泥棒が」って、殉教者の様な真似をしやあがる。擦った揉んだの最中に巡的だ、四角四面....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
に対して「敬して遠ざかる」ものは仕返しがこわいからだ、ところが彼はこれから二度と
泥棒をしない
泥棒に過ぎないのだ。してみると「これもまた畏るるに足らない」ものだっ....
「孔乙己」より 著者:井上紅梅
つは来るはずがない。腿の骨をぶっ挫いちゃったんだ」 「ええ、何だと」 「相変らず
泥棒していたんだ。今度はあいつも眼が眩んだね。ところもあろうに丁挙人の家に入った....
「故郷」より 著者:井上紅梅
影像の前には多くの供え物をなし、祭器の撰択が八釜しく行われ、参詣人が雑沓するので
泥棒の用心をしなければならぬ。わたしの家には忙月が一人きりだから手廻りかね、祭器....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
でしっかりとドアの取っ手をしばりつけ、鎧戸には心張棒がかってあった。したがって、
泥棒はまったくやすやすと侵入できるとしても、出るときにはいささか困惑するにちがい....
「米」より 著者:犬田卯
。俺と君との間の商取引だねえか。肥料は俺が持っているのさ――ひとのものなんか君、
泥棒じゃあるめえし。」 「うむ、とにかく現物さえあるんなら、何も問題ではねえが…....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
ら買ったのか? 今朝、M公が持って来たのだ! といったようなことで、たちまちこの
泥棒事件は、頭かくして尻隠さずに終ってしまった。巡査と治兵衛がM公の家へ行くと、....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
二つ三つ五つ六つ、瓜畑の中へ、むくむくと湧いて、波を立てて、うねって起きた。 (
泥棒。) (どッ、
泥棒。) と喚くや否や、狼のように人立して、引包んで飛かかっ....
「迷信解」より 著者:井上円了
取り、なにくわぬ顔して、深川区成田山不動の開帳に参詣し、『不動様、大日様、どうぞ
泥棒したことの知れませぬように』と一心に祈願をこめ、これでまず一安心と思って帰家....