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活人画
「活人画〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
活人画の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
る》む水に根を抽《ぬきん》でて這《は》い上がる蓮《はす》の浮葉を下に、――二人の
活人画は包まれて立つ。仕切る枠《わく》が自然の景物の粋《すい》をあつめて成るがた....
「草枕」より 著者:夏目漱石
宝生《ほうしょう》の舞台で高砂《たかさご》を見た事がある。その時これはうつくしい
活人画《かつじんが》だと思った。箒《ほうき》を担《かつ》いだ爺さんが橋懸《はしが....
「三四郎」より 著者:夏目漱石
《いろつや》がよくない。目尻《めじり》にたえがたいものうさが見える。三四郎はこの
活人画から受ける安慰の念を失った。同時にもしや自分がこの変化の原因ではなかろうか....
「映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
ちばん自分の注意を引いたのはいろいろのシーンの静的画面の美しさである。実に美しい
活人画がそれからそれと現われて来る。それがちょうど俳諧連句の句々の連珠のようなモ....
「正月とソヴェト勤労婦人」より 著者:宮本百合子
楽に伴れて朗読される。クラブ劇研究員の芝居、ピオニェールの分列式。ピオニェールの
活人画みたいな劇、移動劇団がやって来て大道具をつくって芝居する。キノがある――記....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
まち舞踏会やピクニックの女王になってしまい、どうかした保母たちの救済だと言って、
活人画の催しまであった。おれは黙って飲み回っていたが、ちょうどその時分おれは町じ....
「魔都」より 著者:久生十蘭
まま、無惨にも地面へ鼻面を摩りつけられた幸田節三さえもアングリと口を開けたまま、
活人画の人形のように動かなくなってしまった。いや地上の活劇ばかりではない。この池....
「春雪」より 著者:久生十蘭
集中しているのを意識しながら、乙《おつ》にすまして、羞《はに》かもうともしない。
活人画中の一人になぞらえるにしても、柚子なら、もっと立派にやり終《お》わすだろう....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
コチョコ動いているんだろう。ひょっとすると、これはあたしのために催している厳粛な
活人画なのかもしれないと思うと、馬鹿らしくなって見てやる気もなくなった。 〈全軍....
「美術学校時代」より 著者:高村光太郎
日間も続き、飾物も出来る運動会もやる仮装行列もやるという風で、僕らは裸体になって
活人画をやった。こんな事から後に岩村先生は学校を辞めることになってしまった。幾度....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
楽の旋律を無視して論ずるのは無謀であるが、ただこの舞曲の構造から考えると、恐らく
活人画を去ること遠くないものであったろう。それは経典と仏像とから得た幻想のきわめ....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
市川染五郎改名して、八代目市川高麗蔵となる。 ○七月十五日より歌舞伎座にて、歴史
活人画を興行。 ○八月、文楽座の人形一座再び上京して、歌舞伎座にて開場。今度は評....
「世界漫遊」より 著者:ダビットヤーコプ・ユリウス
二等線路を一手に引き受けられる程の数の機関車を所有していた。またある時は、平生|
活人画以上の面白味は解せないくせに、歴代の名作のある画廊を経営していた。一体どう....