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活気
「活気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
活気の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
になった。その感傷的な、同時にどこか大望《たいもう》に燃え立ったようなこの青年の
活気は、家じゅうの人々の心を捕えないでは置かなかった。ことに葉子の母が前から木部....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
て奇跡の護符のように何所《どこ》からともなく降って来る播種時が来た。畑の上は急に
活気だった。市街地にも種物商や肥料商が入込んで、たった一軒の曖昧屋《ごけや》から....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
ざる節を屈して、勤倹小心の婦人となりぬ。その行ないにおいてはなおかつ滝の白糸たる
活気をば有《たも》ちつつ、その精神は全く村越友として経営苦労しつ。その間は実に三....
「浜菊」より 著者:伊藤左千夫
に向って行く。動かない漁舟《いさりぶね》、漕《こ》ぐ手も見ゆる帰り舟、それらが皆
活気を帯びてきた。山の眺めはとにかく、海の景色は晴れんけりゃ駄目ですなアなどと話....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
ょに集まって来た漁夫たちが、綾を織るように雪の解けた砂浜を行き違って目まぐるしい
活気を見せ始める。 鱈の漁獲がひとまず終わって、鰊の先駆もまだ群来て来ない。海....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
し切り、徴兵制度を強行したのであります。そのために暴動まで起きたのでありますが、
活気あるフランスは、それを弾圧して、とにかく百万と称する大軍――実質はそれだけな....
「隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
かがわきかえる思いがするのである。 省作は足腰の疲れも、すっかり忘れてしまい、
活気を全身にたたえて、皆の働いてる表へ出て来た。 二 「省作お前は鎌を....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
ります」 「アハヽヽヽヽヽそうか、よし一杯つげ」 省作も今日は例の穏やかな顔に
活気がみちてるのだ。二つ三つ兄と杯を交換して、曇りのない笑いを湛えている。兄は省....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
一時に立上がる。忌々しい、可哀そうに老人をと思って癪に障ったから、おいらあな、」
活気は少年の満面に溢れて、蒼然たる暗がりの可恐しい響の中に、灯はやや一条の光を放....
「薬」より 著者:井上紅梅
、この紅白の花だけはかえってなかなかハッキリ見えた。花はそんなにも多くもなくまた
活気もないが、丸々と一つの輪をなして、いかにも綺麗にキチンとしている。華大媽は彼....
「故郷」より 著者:井上紅梅
から外を見ると、蒼黄いろい空の下にしめやかな荒村があちこちに横たわっていささかの
活気もない。わたしはうら悲しき心の動きが抑え切れなくなった。 おお! これこそ....
「西航日録」より 著者:井上円了
旧の情を動かすを覚ゆ。しかれどもこれをほかの国に比するに、市中見るものなんとなく
活気に乏しく、やや老朽国のうらみあり。 翌二十九日の早朝アムステルダムを発し、....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ンズランド州首府)、人口十三万七千六百七十人。 右のごとく第四に位するも、人の
活気に富めるはシドニーをしのぐの勢いありという。家屋は石造、煉瓦造りなれども、五....
「罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
思って、きょうの処刑の状況、その時の感じを、跡でどんなにか目に見るように、面白く
活気のあるように、人に話して聞かせることが出来るだろうということも考えて見た。 ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
大正の初めにかけての会津若松歩兵第六十五連隊は、日本の軍隊中に於ても最も緊張した
活気に満ちた連隊であった。この連隊は幹部を東北の各連隊の嫌われ者を集めて新設され....