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活版刷
「活版刷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
活版刷の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
い紅木《こうぼく》のテエブルヘ僕と差向いに腰を下ろした。それから彼女の運んで来た
活版刷の局票の上へ芸者の名前を書きはじめた。張湘娥《ちょうしょうが》、王巧雲《お....
「三四郎」より 著者:夏目漱石
》をつけるために、隠袋《かくし》へ手を入れて鉛筆を捜した。鉛筆がなくって、一枚の
活版刷りのはがきが出てきた。見ると、美禰子の結婚|披露《ひろう》の招待状であった....
「旧主人」より 著者:島崎藤村
いのは御年です。ある日のこと、下座敷へ御客様が集りました。旦那様は細《こまか》い
活版刷の紙を披《ひろ》げて御覧なさる、皆さんが無遠慮な方ばかりです。「こりゃ甚《....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
しは試みに一銭銅貨を入れてみると、カラカラという音がして、下の口から小さく封じた
活版刷のお神籤が出た。あけて見ると、第五番凶とあった。わたしはそれが当然だと思っ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
りかその聞き賃には、こんな書物を一冊上げます。私が只今唄うております。歌の文句の
活版刷りです。あとで何やらマヤカシ物をば。無理に買わせる手段じゃないかと。疑うお....
「藤棚の陰から」より 著者:寺田寅彦
らすぐ帰宅して見るとその同じ人からはがきが来ていた。町名番地が変わったからという
活版刷りの通知状であったが、とにかく年賀状以外にこの人の書信に接したことはやはり....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
ホテルに着いた時、フランスのこの自由はすぐさま幻滅させられてしまった。受付の男が
活版刷の紙きれを持ちだして、そこへ何か書き入れろと言う。見れば立派な宿帳だ。しか....
「年賀状」より 著者:寺田寅彦
い。 それでも彼が二十六の歳に学校を卒業してどうやら一人前になってから、始めて
活版刷の年賀|端書というものを印刷させた時は、彼相応の幼稚な虚栄心に多少満足のさ....
「フランドン農学校の豚」より 著者:宮沢賢治
がら、その大きな判をぱたっと証書に押したのだ。 フランドンのヨークシャイヤも又
活版刷りに出来ているその死亡証書を見た。見たというのは、或《あ》る日のこと、フラ....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
那子商会支店長に任命する。ついては身元保証金として、金六百円を納められたい。――
活版刷りの美麗な辞令だった。 そして、待機していると、世間は広いものだ。一生妻....
「春の修善寺」より 著者:岡本綺堂
しは試みに一銭銅貨を入れてみると、からからという音がして、下の口から小さく封じた
活版刷の御神籤が出た。あけて見ると、第五番凶とあった。わたしはそれが当然だと思っ....