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「流れを汲む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

流れを汲むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
が石橋山の軍に負けて、安房へ落ちて来たときに初めて上陸したところで、おなじ源氏の流れを汲む里見の家では日ごろ尊崇している神社であるから、庄兵衛がそれに参詣して主....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
。いずれにしても、仙台伊達と言えば加賀島津につづく大藩じゃ。ましてや独眼竜将軍の流れを汲む者が、そのようにせせこましゅうしてどうなるものぞ。では、何じゃな。そち....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
。其広大な慈悲心は生きて働き、死んでます/\働き、老骨地に入ってこゝに数十年、其流れを汲む人の数は実に夥しい数を以て数えられる。仮令大和の本教会は立派な建築を興....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
へ行ってスフィンクスを見ましたならば、あんな説法の仕方をしなかったであろう、その流れを汲む人々が今日になってあんなに進化論と喧嘩をしなくてもよかったろうにと、今....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
れが宝蔵院覚禅房|直伝《じきでん》じゃ。いま天下に行われる当流の槍は、この中村の流れを汲むが多いということである」 案内の僧は慣れていると見えて、息をもつがず....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
とは、不人情と言おうか、冷酷非道と言おうか、言語道断のふるまいである。今日、その流れを汲む道庵がここへ来たからには百人力。 ことに、芝居道の大策士たる女将軍が....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
しかしてその往来に必ずしも護衛を付するという次第でもなかった。かの宗祇およびその流れを汲む連歌師らは、鎮西から奥州まで、六十六国を股にかけ、絶えず旅行のしどおし....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
町の浄土真宗の由緒ある寺の住職であったのであった。 僧としての先生は清沢満之の流れを汲む浄土真宗の信者であったのだ。 十六、七歳のあの頃の少年、殆ど口をきい....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
「喜劇」とである。これはもちろん、文学としての戯曲の分類であるが、ギリシア悲劇の流れを汲む悲劇の本質は、人間と神、乃至運命との対立抗争にあつて、苦悶し、慟哭する....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
であった。理由は、二人ながら、国学者で、尊王家であったが、忠右衛門は、本居宣長の流れを汲む者であり、左衛門は、平田|篤胤の門下をもって任じている者であり、二人な....
荘子」より 著者:岡本かの子
説を提掲した。これに対して荀子は人間性悪説を執り法治論社の一派を形造った。墨子の流れを汲む世界的愛他主義が流行るかと思えば一方楊朱の一派は個人主義的享楽主義を高....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
から、所口(七尾)を目的に、高畑をさして行く途中です。 何でもその頃は、芭蕉の流れを汲むものが、奥の細道を辿るのは、エルサレムの宮殿、近代の学者たちの洋行で、....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
頭した。殊にダーウィン、スペンサー等の英国進化論を専ら研究したが、本来ヘーゲルの流れを汲む露国の思想に養われていたから、到底これらの唯物論だけでは満足出来ないで....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
蕉門の俳諧が、発句ばかりをこの世に残して、その他は久しからずして振棄てられ、同じ流れを汲むという人々にすら、なお説明のできぬものになった理由や如何。この点もまた....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
楽の能役者などは、早くから立派な身分となって、将軍・大名にも近づいていたが、同じ流れを汲む手猿楽・辻能の徒は、やはり後までも非人として扱われていた。しかも基本を....