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流砂
「流砂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
流砂の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
であったが、それが、一旦下りとなり砂走りの中へでも踏み入ろうものなら一|刻の間に
流砂と共に裾野まで一のしたものである。――これ須走りの語源である。もっともそれは....
「ロプ・ノールその他」より 著者:寺田寅彦
東トルキスタン東部の
流砂の中に大きな湖水ロプ・ノールのあることは二千年昔のシナ人にはすでに知られてい....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
てはそのまばゆさも、美しさも、洗練された人生の音楽も、結局荒野の風の谺か、沙漠の
流砂の響きとしか聞こえなかった。戦車は走り、永劫の都の建設者や協力者の群れは傲然....
「麦藁帽子」より 著者:堀辰雄
りとその小さな顔を海水帽の中に埋める。……それが私の足を動けなくさせる。 私は
流砂に足をとられながら、海の方へ出たらめに叫ぶ。「ハロオ!」……と、まぶしくて私....
「湯元の秋」より 著者:豊島与志雄
。山腹からつき出た大きな岩石の上に立つと、すぐ足下に小さな沼があって、その灰色の
流砂の底から、むくむくと熱い湯が湧き出ていた。熱い鉱泉と共に、時々大きな水泡がぶ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
サンシエ・ムーフタール四つ辻《つじ》に雨水の氾濫《はんらん》するのを防ぎ、更に、
流砂の中に石とコンクリートとの土台を作って、その上にサン・ジョルジュの下水道を設....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ずかに百年、馬の疾走するがごとく文化は時をおって新たに発展している。羅浮川河口の
流砂は積み重なり、いまや黄金幾万の価値を有する豊穰の地となっているのだ。) ラプ....
「『西遊記』の夢」より 著者:中谷宇吉郎
》ててから、数百年の歳月が既にすぎていた。玄奘も印度からの帰途にこの道をとって、
流砂に埋れた廃墟の姿を見たのである。 気候の長期変化ということは、気象学の方で....