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「浅はか〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

浅はかの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
かなかった。その心持ちはわかっても、そんな事で葉子の心をはぐらかそうとする彼らの浅はかさがぐっと癪《しゃく》にさわった)新聞記者はともかくも……じゃない、そんな....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
に襲われる。君も多くの人の中で私にそんな心持ちを起こさせる一人だった。 しかも浅はかな私ら人間は猿と同様に物忘れする。四年五年という歳月は君の記憶を私の心から....
三つの窓」より 著者:芥川竜之介
この手紙を投げ渡した。 「何だ、これは? ……『昨日のことは夫の罪にては無之、皆浅はかなるわたくしの心より起りしこと故、何とぞ不悪御ゆるし下され度候。……なおま....
紅黄録」より 著者:伊藤左千夫
あなたから先にそんな料簡を起こすのはもってのほかのことですぞ」 予はなお懇切に浅はかなことをくり返してさとした。しかし予は衷心不憫にたえないのであった。ふたり....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
とを言っていたのだろうが、吉弥は何の思いやりもなく、大変強く当っていた。かの女の浅はかな性質としては、もう、国府津に足を洗うのは――はたしてきょう、あすのことだ....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
れを直ぐフロイドのように性慾の本能というハッキリしたものへ持って結び付けることは浅はかだと思います。なぜなら、その本質はどこ迄も一元より更に基本性を帯びた根元の....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
のだろう。たとえば今日泳がなくても主人の免許を受けたことは飽迄も事実であるのに、浅はかな人達よ。何とでも思うが好い。と私はぐっと、息を詰めて堪えて居た。赫子は、....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
高秀庭に教えられた。いたずらに皮相を観て其の人を侮蔑する――自分はそんな卑しい、浅はかな心の所有者であるかと思うと、私は涙ぐましくなった。その涙は感激の涙でなく....
錦染滝白糸」より 著者:泉鏡花
子 その奥様と言われるのを、済まない済まない、勿体ない、と知っていながら、つい、浅はかに、一度が二度、三度めには幽に返事をしていました。その罰が当ったんです。い....
良人教育十四種」より 著者:岡本かの子
威張ったり増長せぬこと。月並の戒のようなれど、余程の心がけなくてはいわゆる女性の浅はかより、この弊に陥り易かるべし。....
獄中消息」より 著者:大杉栄
係」しても、また僕の「面目に係わ」っても、僕は甘んじてその責任を分ける。ただ女の浅はかな考えから軽はずみなことをしてくれるな。 幽月は告発されているよし。こん....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
」 「あ、殿が……。まことに其のようなことを洩らされましたか。」 狡いようでも浅はかな女房は、どうやら彼の掛け罠にかかったらしい。もうこっちのものだと言わない....
式部小路」より 著者:泉鏡花
で、いずれ、お手車|処は確に見える。自然と気ぐらいが高くなっているのであろうと、浅はかにも考えたが―違いました。 この江戸児、意気まだ衰えず、と内心大恐悦。大....
妖怪学」より 著者:井上円了
も心を落ち付け、かえって利を失う。 九紫に生まるる人は、諸事美麗なることを好み、浅はかなる性にて災いを引き受くることあり。口舌絶え間なき性にて、よくよくつつしみ....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
のため、子孫繁栄のため、生活能率増進のため、放蕩防止のために結婚しようとするのは浅はかな考えであります。目的はもっと重大な人格完成にあります。かくして青年男女が....