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浅手
「浅手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
浅手の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
えず金右衛門を辻番所へ担ぎ込んで、近所の医者を呼んで手当てを加えると、傷は案外の
浅手で一命にかかわるような事はあるまいと云うので、これはまず少しく安心した。 ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に相違ないと云う。その押し問答の末に、九兵衛と伜の九十郎は斬られました。九十郎は
浅手でしたが、九兵衛は死んでしまいました。ジョージはピストルを続け撃ちにして、あ....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
母子で、この貴《たっ》とい観念を傷つけられた覚《おぼえ》は、重手《おもで》にしろ
浅手《あさで》にしろ、まだ経験した試しがないという考えから、もしあの事を云い出し....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
せん。奥様もつづいて自害と覚悟しましたが、わたくしが早く押さえたので、幸いに疵は
浅手で済みました。いや、こうと知ったら留めずに殺した方がよかったかと思いますが、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
と勇吉とが血だらけになって枯蘆の中に倒れているのを発見した。どっちも二、三ヵ所の
浅手を負った後に、刃物を捨てて組討ちになったらしく、二人は堅く引っ組んだままで池....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
「益満様が?」
綱手は、こういう時に、益満に逢えたなら、と思った。
「疵は、皆
浅手じゃで、心配することは無い」
「腹の疵も、少し痛むくらい――」
と、小太郎....
「頼朝の最後」より 著者:田中貢太郎
込みましてございます」 「それは女房が忍んで親元へまいる処をお前に見咎められて、
浅手を負うたようであるが、気にする程のことはないから、このことは他へは口外しては....
「森の石松」より 著者:山中貞雄
屋から部屋を逃げ廻る保下田の久六。 石松、懸命に追う。 肩に一太刀あびせるが
浅手である。 久六、手当り次第の器物を投げる。 石松、久六の投げた火鉢をまと....