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「浅見〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

浅見の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
寒の夜晴れ」より 著者:大阪圭吉
また雪の季節がやって来た。雪というと、すぐに私は、可哀そうな浅見三四郎のことを思い出す。 その頃私は、ずっと北の国の或る町の――仮にH市と....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
お客にですか。宮川寛斎先生に中津川の香蔵さん、それに景蔵さんも呼んであげたい。」浅見景蔵は中津川本陣の相続者で、同じ町に住む香蔵を通して知るようになった半蔵の学....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
川辺へかけては熱心な同門のものもある、清内路の原|信好、馬籠の青山半蔵、中津川の浅見景蔵、それから峰谷香蔵なぞは、いずれも水戸の人たちに同情を送るであろうと言っ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
かった。文久年代に上京した伊那|伴野村の松尾多勢子、つづいて上京した美濃中津川の浅見景蔵、いずれもまず彼のもとに落ちついて、伊勢屋に草鞋をぬいだ人たちだ。南信東....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
こへ飛んで出て来る。 「オヤ、もうお立ちでございますか。中津川へお寄りでしたら、浅見の奥さん(景蔵の妻)へもよろしくおっしゃってください。」 とお民は言った。....
社会時評」より 著者:戸坂潤
ではない、特色があり過ぎる程特色がある。何等の新味がないなどと云うのは政党者流の浅見に過ぎない。抽象的であって何等の具体性もないというのも嘘で、世間がいやという....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
キンが、この小技曲芸をとらえて、日本の文明を評論した無邪気なる誤謬《ごびゅう》と浅見とに、憤りを発する者が幾人《いくたり》ある。 青丹《あおに》よし、奈良の都....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ーロッパの文明が世界に冠たることを説き、その文明国を夷狄視《いてきし》することの浅見より、支那の覆轍《ふくてつ》を説いての教え方も要領を得ている。 次に右五大....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
聞によって、感じましたことを、私が申し上げて御参考に供したいと存じます。もとより浅見にして寡聞《かぶん》、お腹の立つような申上げようも致すかもしれませんが、これ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
なければならなくなっていた。彼らのあとにつづいてる群集の大部隊は、兇暴で不確信で浅見《せんけん》だった。その大多数の者は、流れが今はそれらの理想郷へ向かってるか....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ゆえ、私が成り行きしだいに無計画にジャン・クリストフの中にふみこんだと想像する、浅見な批評家の説が、いかに不当なものであるかは明らかであろう。私は早くから、堅固....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
子に実印を出させて契約証に捺印してしまったという。私は全身がふるえるほど、彼らの浅見と軽率が心外でならなかったのです。 しかし私は思うところあって、直接そのこ....
砂子屋」より 著者:太宰治
たが、あの人は、終りがあまり、よくなかったようであります。さいわい、山崎氏には、浅見、尾崎両氏の真の良友あり、両氏共に高潔俊爽の得難き大人物にして帷幕の陰より機....
魔都」より 著者:久生十蘭
とばかりベンチから跳ね上った。 加十が北大の土木科に蛍雪の功を積んでいるうち、浅見博士の「徳川時代の上水道工事」の講義に追従するため、嫌々ながら、「享保撰要類....
夢幻泡影」より 著者:外村繁
あった。 告別式には、大勢の友人達が焼香してくれた。殊に中谷君は信州松本から、浅見君は千葉の御宿から、わざわざ上京し、また福井の三好君はたまたま上京中で、それ....