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浜路
「浜路〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
浜路の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二人の友」より 著者:森鴎外
有るものだと云ったのは反語でなくてはならない。芸者が臥所《ふしど》へ来た時、君は
浜路《はまじ》に襲われた犬塚《いぬづか》信乃《しの》のように、夜具を片附けて、開....
「恭三の父」より 著者:加能作次郎
を唄いながら歩いて居た。もう此時分は祭見物に行ったものは大方帰って了って、一里の
浜路には村の者とは誰にも遇わなかった。亭主や子供に遇わないので如何したことかと心....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
たのだ。何だか、こんなところへ来た事さえも淋しくなっている。白い道のつづいている
浜路を、私はあとしざりをするように、宿へ帰って行った。
(八月×日)
朝風を....
「竜舌蘭」より 著者:寺田寅彦
干しの時のように並んでいる。白粉臭い、汗くさい変な香がこもった中で、自分は信乃が
浜路の幽霊と語るくだりを読んだ。夜のふけるにつれて、座敷のほうはだんだんにぎやか....
「放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
かった。 何だか、こんなところへ来た事さえも淋しくなった、白い路のつづいている
浜路を、私はあとしざりするように、宿へ急いだ。 六月×日 颯爽として朝風をあ....
「馬琴の小説とその当時の実社会」より 著者:幸田露伴
郎が妻の雛衣の投身せんとしたのを助けたる氷六だの、棄児をした現八の父の糠助だの、
浜路の縁談を取持った軍木五倍二だの、押かけ聟の簸上宮六だの、
浜路の父|蟇六だの母....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
(私には限らない、当時の貸本屋フワンは誰でもだったが)信乃が滸我へ発足する前晩|
浜路が忍んで来る一節や、荒芽山の音音の隠れ家に道節と荘介が邂逅する一条や、返璧の....
「ある恋の話」より 著者:菊池寛
られなかったに違いない私も染之助が信乃になっているばっかりに、何だか信乃の恋人の
浜路にでもなったように、信乃から見詰められる事が胸がわくわくする程嬉しかったので....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
屋敷から円塚山で、団十郎の犬山道節、家橘の犬川荘介、八百蔵の網干左母次郎、芝翫の
浜路、松助の蟇六。中幕の上は「忠臣講釈」の喜内住家で、団十郎の矢間重太郎、菊五郎....
「霊的本能主義」より 著者:和辻哲郎
節操を棄て霊を離るる女が孝子であるならば吾人はむしろ「孝」を呪う。 八犬伝は「
浜路が信乃のもとへ忍ぶ」個所などを除く時、トルストイの芸術観に適合する作物となる....
「なりひら小僧」より 著者:山中貞雄
矢部伊之助 一子三十郎 前田邦彦 岩瀬平馬 嵐寿三郎 妹
浜路 小島一代 大和屋吉兵衛 岡本正男 (但馬屋源兵衛) ....
「魯迅さん」より 著者:内山完造
しかし私のぼんやりは、ただのお客様として扱っておったのですが或る時買った本を東横
浜路景雲里二十三号の宅へ届けて呉れといわれた時にお名前はと聞いたら周樹人といわれ....