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「浮揚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

浮揚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
やどや入込んで来たりした。世のなかが景気づいて来たにつれて、お島たちは自分たちの浮揚るのは、何の造作もなさそうに思えていた。 この店を張るについての、二人の苦....
青木の出京」より 著者:菊池寛
すると、謙遜な心で今の幸運を享受することができた。 彼は、ともかくも晴れやかな浮揚的《ボイアント》な心持で、歩き馴れた鋪道の上を歩いていた。彼の心には、今のと....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
、どうかそのつもりでいて貰いたい」 博士の非常警報が出たときに限り、全員は応急浮揚器の紐を引いて、海底に浮かびあがる手筈になっていた。それ以外は、どんなに不安....
海底大陸」より 著者:海野十三
た。はたしていかなる方法によって、洋上に浮かびあがるのであろうか。博士も内心その浮揚作業について大きな興味をもたないでもなかったけれど、しかしその興味よりは、メ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
体を、村民達が栄光と誤信したのも無理ではありません。そのうち、瓦斯の減量につれて浮揚性を失った船形棺は、拳銃を載せたまま湖底に横たわっている妻アビゲイルの死体の....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
班牙の女はカルメンだけと思っちゃ間違いだぜ。その昔、神秘神学の一派を率いて、物体浮揚や両所存在まで行ったと云う偉大な神秘家がいたのだ。それにもう一つ――これはま....
のろのろ砲弾の驚異」より 著者:海野十三
電話がかかってきた。敵艦隊が遂に現れたというのである。博士は、すぐさま弩竜号に、浮揚を命じた。 「二百発の低速砲弾を、敵の四|隻の巡洋戦艦に集中する。一艦につき....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
らみあいの時間が流れていった。左倉少佐は、宇宙戦隊をひきいて、天空にうるさいほど浮揚している、およそ百箇に近い「魔の空間」の間を、ゆうゆうとぬって廻り、敵にたい....
イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
て社会人の心理は実は何の実在性をも持てないような理論家専用の一つの作業仮説にまで浮揚する――丁度マクドゥーガルの集団心と同様に。かくて社会人の心理は、個人の心理....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
見入ります。 それはマドロス氏が、また浮袋を離れて海に没入した瞬間に於て、次の浮揚期間を待つものでしたが、それでも彼等は、怪物とも、化け物とも見ないで――それ....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
、(三)種々の香気、(四)種々の楽声、(五)直接書記、(六)卓子、椅子其他物品の浮揚、(七)物品引寄、(八)直接談話、(九)霊言、等を数えることができる。 か....
怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
え」 「でも」 「まだ躊躇するか。いかん。せっかく充填した圧搾空気が効力を失い、浮揚力を失ってしまうじゃないか。それ、もっと圧搾空気を填めろ」 ふたたび、圧搾....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
脱し、昨日と今日と明日との制扼《せいやく》を知らず、感激し、眩暈《げんうん》し、浮揚し、時には無限の境に飛び行かんとするほど軽く、ほとんど永遠の飛翔《ひしょう》....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
ない。 ところが、ふと、聴音器に推進機の響きが聴えてきた。 そこで、ふたたび浮揚し潜望鏡を出してみると、残陽を浴び、帆を燃え立たせた漁船の群が、一隻の汽船を....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
者は、江ノ島の江ノ島|楼《ろう》の二階から、ローリーさんが規定の一点を過ぎる時の浮揚度、潮流の抵抗、湾入の方向、毎日の潮流の速度の変化などを、速度計や、ストップ....